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いちばん怖い動物は?

この世の中で一番こわい動物って何だろう?
私は人間と答えると思う。

考え方は人それぞれだから
自分より大きな熊だったり
野生の狼やライオンや像とか
そんな風に思う人もいるだろう。


<誰のために生まれてくるのか> 

私は昔から犬が異様に好きである。
それは子どもの頃から常に
犬が親よりも長い時間
自分のそばにいた存在だったことが影響していると思う。

親元を離れ独立した後に
実家で飼っていた犬が亡くなり
それ以来
実家に帰ることも少なくなった。
動物というものは
さめた夫婦間だけでなく
さめた親子関係においてもかすがいだったのだ。

そんなこんなで
独立したあとは動物を飼うことなく
時々保護犬カフェなどの
動物系カフェに行きふれあいを
楽しんでいた。

保護犬カフェでふれあい
いろんなその子達の事情をきくと
なんだかとっても申し訳ない気分になり
少しでも恩返しをしたいという気持ちで
ボランティアを始めた。

はじめはNPOの本部に行き
掃除など手伝ってみたが
あまりにひどい状況の子たちをみて
つらすぎていけなくなった…
なんともなさけない。

そしてそのあとは
NPOが里親をさがすために委託し
お客さんとふれあったり
里親をさがしたりするカフェで
ボランティアをするようになった。

そこにくる犬たちの
バックグラウンドも様々だが
たいていが
パピーミルとよばれるブリーダーからが多く。
カフェにきた時の状況は目をおおいたくなる。

ケアなんかされてなかったと思われる
口腔の状態
歯石で覆われた歯は
異臭をただよわせているし
中には数本しか歯がのこってなかったり
歯周病の悪化により頬やはなの近くに
穴があいてしまう子もいる。

そしてメスの子達は
商品価値がある間は
何回も出産させられ
その後のケアがちゃんとされていないのか
乳腺炎や子宮蓄膿症などに
かかっている子も多い。

オスの子も
繁殖能力がなくなったら
商品価値無しという判断で
いらない子という枠にいれらるのだ

以前きた子は
ケージからだすと相手がいなくても
ずっと腰をふっており
「もう仕事しなくていいんだよ。」
と何度いってもなおらず
みているだけで涙がでそうになった。

ペットショップから来る子も
繁殖をさせられてたようなあとがある子もいるし
少しでも病気があれば商品価値がないので
処分対象になってしまう…

こんな状況の子達をつくったのは
人間なのである。
この子達も命があるのだ。
この小さな命を大切に思えない動物の多くが人間だ。

もちろんたいはんの人は
動物を家族のように大切にしてくれると思いたい。
しかし
ペットショップがなくならない間は
このような子は増え続けるし
悪徳ブリーダーもなくならない。

もちろん
ちゃんとしてるペットショップもあるし
ブリーダーさんもいる。
悪いところばかりに目がいき
その人たちも同じようなイメージがつくのは
申し訳ないところだが

なにせ
犬にしろ猫にしろ
きっとこれからはカワウソとかはりねずみとか
はやった動物たちもだろうが
行き場のなくなった子達がふえそうな予感がしている。

これらの悪い循環を作っているのが人間なのだ。
同じ動物でありながら
知能が備わったばかりに
自分達が頂点のごとく
他の動物や自然に対し傍若無人な振る舞いばかり。
もし、自分が同じような状況だったら
どんな気分になるか
もっとイメージを膨らませてほしい。
命の価値に差はないのに…

とまぁ
久しぶりにボランティアに行ったので
ついつい心がざわつき
とめどなく書いてしまったが

こういう子たちを
救ってくれるのも人間なのだ。

どんなハンディキャップをもっていても
シニアでもこの子がいい!
といって引き取ってくれる
たくさんの里親さんたちもみてきた。
その度に感謝の気持ちが溢れるし
人間もすてたもんじゃないという気分にさせてもらう。

そして
卒業後に遊びにきたら
カフェにいたときには
みたこともない笑顔をみせてくれたり

あんなになついてくれてると思っていた子が
お母さんにべったりで
私のことなんか忘れてしまっていたり
ちょっぴりセンチな気分も味わうが
それがまたうれしかったりするのだ。

いちばんこわい動物は人間だ。
そして
それを救える優しさをもってるのも人間だ。


私は大きなことは出来ないちっぽけな存在だが
自分を支えてくれた子達に
生きている限り恩返しを続けていきたいと
思っている。

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