矢野顕子「JAPANESE GIRL」

去年の秋からレコードでJAZZをむさぼり聞いてからそれまでは聞いてもいいと思わなかったものや受け付けなかったものが聞けるようになった。ひとつはプログレ、そしてもうひとつは矢野顕子。

昔、なんで矢野顕子がダメだったかっていうととにかくあの声と、あと曲が何やってるかわからなかったんだけど、ジャズを聞いたあとだと、なんだ一緒じゃんってすんなり入ってきた。
今じゃこの声もケイト・ブッシュとかリッキー・リー・ジョーンズとかビョークみたいに聞こえるし。

さて、そんな矢野顕子のファーストアルバム。昨日ディスクユニオンで中古見かけて手に取ったものの、とりあえずいいかと思い箱に戻したんだが、今日偶然You Tubeでこのアルバムのドキュメンタリー動画を見てそのままディスクユニオンへw （残っててよかった！）

Ａ面はロサンゼルス録音で、あのリトル・フィートがバックを受け持っている。（なんでもこのセッションの時、リトル・フィートが自分たちが演奏下手で申し訳ないってギャラを返したというエピソードがあるらしいw）

しかし、考えてみれば（当たり前なんだけども）こういう日本の名盤って基本的に日本盤しかないわけで。洋楽の名盤なんてのは日本でも国内盤・UK盤・US盤とか手に入れることができたりするわけじゃない。もちろんそれぞれ音が違うからこだわる人は発売当時のUKオリジナル盤がほしい！とかこだわるけど、とりあえずレコードでほしいと思うくらいなら各国盤があるわけだけど、この矢野顕子のアルバムなんかは（一応日本で何回か再発されてるとは言え）日本盤しかないわけで。だから海外の人でこのレコードをほしい人がわざわざレコードを探して日本にやってきたりするんだよね。

それってさ、音楽に限らず食文化とか芸術でもあるわけじゃない？でも日本にいる僕らは当たり前に身近にあったからその価値を見落としがちだったりする部分ってあると思うんだよね。
その当たり前だと思ってるものを失ってから価値に気づくってのはあまりしたくないよなってこのアルバムを聞きながら思いました。

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