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【もうすぐ1年】夕張支線廃線の日を振り返る

昨年3月31日、北海道 夕張市を縦断する
「夕張支線」が廃線となりました。

あれからもうすぐ1年、というわけで

廃線日の記憶を、現地で撮影した写真たちと共に辿ってみようと思います。

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元々、廃線日に現地へ行くつもりはなかった。

直前の3月16日、夕張支線の始発から終点まで乗車・撮影していたこともあり


廃線日の朝になっても
(今日、絶対混むよね~まあ、この前行ったし
別に廃線を見届けなくてもいいかな~~)

などと思っていた。


しかし時間が経つにつれ、段々と
(本当に行かなくていいの???)
という思いが頭を駆け巡り

気づいたらJRに乗って、新夕張駅に着いていた。


到着してすぐ、夕張駅行きの車両
(限定ヘッドマーク付き珍連結…いや、3連結)を撮影。

(ヘッドマークは2種類、車両は3種類)

改札を出ると、最終列車に関する中々凄い掲示物があった。

その後は近くにある道の駅で昼ごはんを購入して腹ごしらえを済ませ

再び駅に向かう。

(駅前には、大型タクシーが何台も停車していた)



いよいよ新夕張駅発 夕張駅行きの電車に乗車。

廃線直前にダイヤが改正され、本数が増えていたのだ。ありがたい。

(ちょっと見づらいですね。。)

時刻表の横には、松本先生のサイン入り特別ポスターも掲示されていた。

せっかくなので、発車時刻案内も撮影。

(Extra Local=臨時普通)



3両編成だが、車内は相当混雑しており
途中駅からはステップに押し出された程。

最終日だからなのか、停車駅では全てのドアを開けてくれた。
(通常は、先頭車両1番前のドアしか開かない)

乗客が降りている間に、ホームから少し撮影することもできた。
大変ありがたかった。



どこの駅も、ホームは混雑しており
黄色いのぼりが立っていたり
横断幕を持った方々に歓迎されたりした。


そして、いよいよ終点の夕張駅に到着。

ホームが混みすぎていた為、JR職員が
「立ち止まらずに進んでくださーい」と叫んでいた。

駅舎を出てびっくり。

えっ……
開駅以来、こんなに混んだことあった??
というレベルの混み具合。

長蛇の列が、三角コーンやバーで整えられていた。



折り返し発車の様子を撮影する為、駅の裏側に回り
先頭車両の方へ移動。

これまた凄い混み具合だし、脚立に乗ってカメラを構えている人たちもいた。

ここは記者会見場でしょうか。


…とにかく、撮影する人・ありがと~!と叫ぶ人・手を振る人・横断幕を持つ人などで
大変賑わった。



(凄い賑わいだなあ……平時から、このうちの何割かでも乗っていてくれれば……)
と思ったり

本当に今日で夕張支線は営業を終えてしまうんだなあ
思いきって、来て良かったな
としんみりした気持ちになったり

なんかお祭りみたい…(笑)
と思ったり

内心、地味に忙しかった。

(会場周辺には「メロン熊」も登場し、現場を盛り上げた。)


その後は、駅のすぐ近くにあるホテルマウントレースイ内に移動し
フロントで夕張駅のご当地入場券を購入。
(※現在は販売しておりません)

なんと、枚数制限つきになっていた。


また、ホテルの売店内でグッズを700円以上購入した人にプレゼントされる
途中駅のご当地入場券風カードは、既に配布終了となっていた。

(3月16日に入手しておいて良かった)


1階と2階の売店では、お土産物や名産品のお菓子等に加え
夕張支線グッズが大々的に販売されており

16日にはなかった新グッズまで出ていた。
(商売っ気を出すならもっと早く…ゲフンゲフン)


いくつかグッズを購入し、夕張駅の駅舎内へ。

以前から夕張支線グッズ売り場として賑わっていたが
さすが廃線日当日。
既に何種類か売り切れていた。

(カウントダウンも、遂に最終日)



その後は周辺を少し散策したり撮影したりして

指定された待機場所であるホテルマウントレースイの横に並び
新夕張駅から来る最終列車を待った。


暗くなるにつれ、どんどん人が増え
「最後尾」のプラカードも登場。



春めいてきたとは言え、3月末の夕張市内はまだ寒く
待ち時間が余計長く感じられた。


定刻より13分遅れでやって来た、最終列車の明かりが見えてくると歓声があがった。

撮影する人、手を振る人、横断幕や自作プラカードを掲げる人…

沢山の人が、最終列車の到着を歓迎した。


そして乗客が降り、いよいよ我々が乗車する時が来た。

3両編成、おなじみの珍連結。

どの車両も満員だったが、何とか隙間に入り込んだ。


正直、夕張駅の整理券入手は諦めていたが
後ろまで回してくれた方々のおかげで
何とか入手できた。
その節はありがとうございました。


車掌による、夕張支線ありがとうアナウンスに聞き入っているうちに
終点の新夕張駅に到着。

そこでも、横断幕を持った方々から
熱烈な歓迎を受けた。



そこで下車し、自宅方面の電車に乗り換えようかと思ったが

最終列車特別スペシャルということで、この便だけ直接
苫小牧駅に行くことになっていた。

(せっかくここまで来たんだし、最後の最後まで見届けたい)

そう思った私は、苫小牧駅まで乗車することにした。


苫小牧駅でドッと人が降りた後

撮影タイムが始まった。

これで見納めとなってしまう、限定ヘッドマークをつけた珍連結。

私も、しばらく撮影していた。



その後、全ての乗客が降りたことを確認し
人だかりが少なくなった頃、列車はゆっくりと動き出した。


事実上のラストランである。



撮影を止め、列車に向かって手を振った。

ありがとう、さようなら。


長きにわたり、夕張市内を縦断していた
夕張支線のことを
廃線日の景色を
私はきっと、忘れない。

(廃線日当日の切符たち)

(撤去されるであろう看板)

(廃線と共に消される路線図)

(珍連結の廃線限定サボ)

写真・文:ysd
※無断転載禁止※

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