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「BAR ルヴェール」のサイドカー@秋田

 2022年9月の日曜日、仙台で3年ぶりに開催された「定禅寺通りジャズフェスティバル」を楽しんだ後、月曜日に秋田新幹線で秋田市に行った。角館などには行ったことがあるが秋田市内を旅するのは初めてだ。
 秋田では行きたいところがいくつかあったのだけれど、そのうちのひとつが「BAR ルヴェール」で、バー好きのあいだではかなりの有名店だ。かつては数寄屋橋交差点近く、外堀通り沿いの銀座6丁目にあった。ちょうどななめむかいの「テンダー」とともに、銀座界隈の食事などの後に行くことがけっこうあった。佐藤謙一さんは、帝国ホテル出身だそうだが、オーナーバーテンダーとして「ルヴェール」をオープンされたのが1997年、人気店に育てあげられた後、2009年に故郷秋田で二度目のオープンをされたというのが経緯だ。
 2000年前後は、いまにして思えば私にとって外食をしたり、バーで飲んだりする機会が多い時期だった。なかでも佐藤さんのお店の落ち着いた雰囲気とカクテルの味は印象に残っていた。ちなみに同じくらいよく行ったおむかいの「テンダー」の上田和男さんも、一度店を閉められ、ご近所でかつてより小さなスペースで再開されていると聞いているが、まだ行けてなくて気になっている。
 さて、月曜日の夜さっそく「ルヴェール」にむかった。佐藤さんは昨年引退されて、若い伊藤秀晃さんに引き継がれたと聞いていた。お店がある秋田の夜の繁華街、川反通りは、営業していないところが多く、正直なところ残念ながらかなりさびれた雰囲気を漂わせていた。それが「ルヴェール」のドアを開けると一変、オーセンティックかつ清潔感あふれる店内で、ほどよい規模のカウンターにはすでに先客が何組かいらして、楽しそうに飲んでおられる。伊藤さんと銀座時代の思い出などをすこし話しつつ、サイドカーをいただいた。カクテルの味そのものについては、あれこれ語るほどのリテラシーがあるわけでもないが、なにはともあれ素直においしい! と申し述べる。
 近年はバーに行く回数も少なく、強いお酒を何杯も飲むこともできず、好きな限られたメニューを1杯かせいぜい2杯いただくようにしている。ロングドリンクならだいたいジントニック、ショートなら、ブランデーベースでサイドカー、ウイスキーベースならマンハッタンかそのバリエーションのロブロイあたり。スコッチそのものをいただくときは、常温で少し加水してもらう。そんなところだろうか。
 じつは秋田での大きな目的のもう一つは、秋田犬を見ることだった。久保田城址の千秋公園と街なかの再開発施設内の2か所に、時間を決めて秋田犬が1頭ずつ出演(?)するところがあり、両方行ってみた。けっこうな至近距離で秋田犬と会えて、大満足の秋田旅だった。

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