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【ドラッグストア】市販薬の「危ない裏の顔」!?

自分自身や大切なご家族を守る為に知って頂きたい話です。

皆さんは「危険な薬」と聞くと、どの様な物を想像しますか?
一般的には、「麻薬や覚醒剤」を想像する方が多いと思います。
かの有名な「ダメ。ゼッタイ。博士」が出てくるビデオを保健体育の授業で見ましたよね?(私と同世代の方なら分かるはず!)

しかしながら、小売店やネット通販で簡単に手に入る「市販薬」でも使い方を誤ると、危険な薬と化してしまうのです…。

学校の授業できちんと習う事がないのであまり知られていないのですが、市販薬の「過剰摂取」や「長期連用」によって、「薬物依存」に陥っている人がいるのです。
ネットで検索したら、実際に市販薬の過剰摂取をしている人たちの書き込みがありましたが、そんな危険な使い方を一体どこで誰に教わったのでしょうか…?

最悪の場合、死に至るおそれもあるので、良い子の皆さんは真似しないで下さいね。

以前に上司から聞いた話ですが、毎日というくらい同じ医薬品を買いに来る、まさに「依存状態」なお客様がごく稀にいらっしゃるそうです。
(幸いな事に、私はまだそういうお客様には出会っていません。)
依存状態に陥ると善悪の判断がつかなくなり、注意喚起をしたり危険性を説明しても、全く聞き入れてくれないのだとか…。


《依存の危険性がある市販薬とは?》

では、過剰摂取や長期連用による「薬物依存」の危険がある市販薬とは、実際どんな物なのでしょうか…?
自分自身やご家族を守る為にしっかりと勉強したい方は、書店で売っている登録販売者試験のテキストを読んでみて下さい。

ありとあらゆる医薬品に、そういう問題があるという訳ではありません。

医薬品の中でも、
「濫用のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する有効成分」を含有する医薬品
に特に危険が潜んでいるのです。

大抵のドラッグストアでは、法令に基づき「購入制限」をかけていたり、まとめ買いをしようとする方に「注意喚起」を行ったりしているかと思います。
また、ある製薬会社さんのホームページでは製品紹介のページを開くと、真っ先に「注意喚起の文言」と「確認しましたボタン」が出てきます。


その指定の有効成分は以下の通りです。↓

エフェドリン 
●メチルエフェドリン 
●プソイドエフェドリン
 
→気管支を拡張させる作用や、鼻粘膜の血管を収縮させて鼻粘膜の充血や腫れを和らげ作用がる。

●コデイン 
●ジヒドロコデイン
 
→麻薬性鎮咳(咳止め)成分。中枢神経系に作用して咳を抑える。12歳未満の小児には使用できない。

●ブロムワレリル尿素
→鎮静成分。一部の睡眠改善薬に配合されている。鎮痛作用を助ける目的で、解熱鎮痛剤に配合する場合もある。


《市販薬とどの様に付き合うか?》

ちょっと悪者扱いをしてしまいましたが、そもそも上記の成分は、辛い諸症状を抑える為に必要な成分です。
しっかりと添付文書(注意書き)を読んで、「用法用量」を守って適切に使用すれば、特に問題ありません。
「体調が悪いけど薬を飲むのが怖い」と過度に怯えなくても良いのです。

ちなみに、購入後すぐに「添付文書」を捨てる方が多いと思いますが、「してはいけないこと」や「副作用について」等の重要な注意点が記載されているので必ず読んで頂きたいものです。
保管しておけば、重い副作用が出て病院を受診する場合や、調剤薬局で医療用医薬品との飲み合わせの相談をする場合にも活用できるかと思います。

また、市販薬を必要以上にダラダラと飲み続けるのは、私はオススメしません。
一定期間使用しても症状が改善されない場合は、不調の原因を調べる為に「医師による診察」を受けてください。
(※薬剤師や登録販売者は、「相談」を受け付けることはできます。ただし「医師免許」を持っていないので、「医師が行う様な医療行為」はできません。)


《まとめ》

「危険な薬=麻薬や覚醒剤」という訳ではありません。
小売店やネット通販で簡単に手に入る「市販薬」でも、過剰摂取や長期連用によって「薬物依存」に陥ってしまいます。

何が一番怖いかと言うと、怪しげな売人やサイトを通さずに「誰でも簡単に入手できる点」です。

今や、ドラッグストアやネット通販だけでなく、ディスカウントストア・家電量販店・ホームセンター等の様々な場所で医薬品を販売しています。
さらにコンビニでも医薬品の取り扱いを始めている所があるようで、市販薬へのアクセスはますます向上しています
その「利便性」ゆえ、大人だけでなく未成年者までもが悪ふざけや興味本位で手を出し、その延長で違法薬物にまで手を出す危険性もあります。

この先、医薬品はますます身近な物になるでしょう。
医療用医薬品が「OTC化(市販薬に転用)」されたり、薬剤師のみが販売できる「要指導医薬品や第1類医薬品」が、誰でも手に取れる「第2類医薬品」にリスクダウンする可能性もあります。
だからこそ保健体育の授業で、「医薬品の基礎知識・安全な使い方」等を(一般教養レベルで)教えても良いのではないかと思います。


薬物依存から抜け出す事は、簡単ではありません。
(「ダメ。ゼッタイ。博士」のビデオで勉強した方なら分かりますよね?)
しっかりと「添付文書」を読んで、「用法用量」を守って適切に使用する事を心掛けましょう。
悪ふざけや興味本位で過剰摂取をする事もやめて下さいね。


薬物乱用はダメ!ゼッタイ!


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