6章 「幸せに生きる」とは何か
あらためて「幸せに生きる」とは何かを考えると、自分の「好き」を集めてその瞬間瞬間を精一杯に生きるということなのだうと思います。
「幸せ」とは事柄ではなく感性なので、その感じ方は一人ひとり違っています。
極論かもしれませんが、生きる目的があってもいいし、なくてもいい。
達成したい目標があってもなくてもいい。
ただ、自分の「好き」の感度を上げて感じていく。
もし、困難があれば自分が思う方法で乗り越えたり解決していく。
それを決めるのは自分自身なのでしょう。
決めるということは、決めた責任があるので怖くなります。
だって、自分で決めたことが間違っていたら、やり直しができないから失敗が怖い。
だから、誰かにその決定を預けたくなる。
けれど、実はどんな状況でも「誰かその決定を預ける」ことはできない。それを決めたのも自分自身なのです。
そして、これ私が心理的支援の中でコーチングを選んだ大きな理由です。
どれだけ知識を教えても伝えても、相手が自分で動いている自覚がなければ前に進むことができない。
経験しなければ身につかないとまでは行かないが、少なくとも自分の頭で考えなければ身につかない。
「わからない」「足りない」「こうなりたい」「こうありたい」と自分自身が何を欲しているかを知らなければならない。
それを知るためには、他人とのコミュニケーションでその差を感じて明確にすることです。
人は個の感性として「本能」という「ものさし」を持って生まれてくるのだと思います(それは「資質」「才能」と呼ばれるものかもしれません)。
その「ものさし」は最初から一人ひとり違っていて、それを経験や環境の中で磨いていく。
時にはその「ものさし」を曲げてそのコミュニティに合わせることもあるでしょう。
そしてその過程で、形がいびつになってしまうことがあるかもしれないし、その「ものさし」はとても柔軟性があって元に戻るかもしれない。
けれどそれを決めるのは周りではなく、やはり自分自身なのだと思います。
生きてきた時間の中で磨いてきた自分だけの「ものさし」を信じて生きていくことができたらそれはとても幸せなことなのでしょう。
しかも、人間は個で生活するのではなく人と人との繫がりの中で生きていく生き物だから、おなじ尺度を持つ仲間がいて、集団の中で役割をもって生き抜くことができればそれが「幸せに生きる」ということになるのかもしれません。
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