「この一文は流さず読んでほしい」時  よるる流小説の書き方

初めまして。
超無名web小説家の雨乃よるるといいます。自己紹介とかどうでもいいのでさっさと本題に入ろう。

この記事は、「よるると一緒に悩もう」をコンセプトにしています。私は文章がうまいわけでも人気小説を書いているわけでもないので、偉そうなことは何も言えません。ただ、創作する上での悩み事や、「こうやったらうまくいくんじゃない?」ということを共有するための場所にしたいなと思っています。

今回の議題は「ここは流さず読んでほしい一文」を、どう読ませるか、です。

Are you ready?

自分で書いた小説を読み返して、こんな風に思ったことはありませんか?

「なんか目がすべる」

そう、文章というのは文字の羅列で基本読むのがだるいものです。私たちが小説を読むときも、一語一語しっかり読むときもあれば、さらっと流し読みすることもあるでしょう。

流し読みでも内容が入ってくればいいんじゃないの?そう思うかもしれません。でも、「ここは力を入れた一文だから絶対に流さず読んでほしいんだ」
「この会話文はのちの伏線になるからちゃんと読んでほしいんだ」わかります。そういう時あります。そんな時に、単純ですが、意識して使うと効果がありそうな方法を考えました。

『読んでほしい文章の前に「ここ読んで文」を挿入する』

実際に見ていきましょう。

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 二人はミッションが書かれた紙をのぞき込むようにして見た。
「こんなの楽勝だわ」
「そうかな。そんなにうまくいくとは思えないが」
 彼女はその言葉を無視して早くも一つ目の目的地へ歩き出した。
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目が、すべる、すべる。

私の主観ですが、これから上手く事が運ばないのではないかという不吉な予感を与える一文なのでもうちょっと印象付けたい。こう変えてみます。

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 二人はミッションが書かれた紙をのぞき込むようにして見た。
「こんなの楽勝だわ」
 だるそうに髪をいじる彼女に、彼は試すような口調で疑問を口にする。
「そうかな?」
 馬鹿にしたように低く笑いながら、彼はこう続けた。
「そんなにうまくいくとは、思えないが」
 彼女はその言葉を無視して早くも一つ目の目的地へ歩き出した。
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マジで単純。読んでほしい文章の前に一文置くだけ。

これは会話文の例ですが、会話文に使える「ここ読んで文」をいくつかのパターンに分けて分析してみました。

①「しゃべる」「話す」「いう」などの表現を用いる
②会話主や聞き手の名前や人称代名詞を用いる
③「賛同した」「疑問を呈した」など、今からいうことの概要を先取り
④どんな口調なのか描写する
⑤会話主や聞き手の表情、仕草、様子などを描写する

会話文の後の「〇〇は言った」は書かなくていいという話を読んだことがあります。「」があるんだから声に出したことは分かるじゃんかと。

これを逆手に取って「言わなくてもいいのに言ったんだから大事なことなのだろう」と読者の目を留まらせる。読者の目線の緩急を操作するテクニックです。

以下、私がこのテクニックを思いついたときのメモです。

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 これらのテクニックによって、読み手に心の準備をさせることで、読み飛ばしを防ぐ。「続きのセリフを読めば疑問だってわかるじゃないか。なんでわざわざ疑問を呈したなんて書くんだ」こう思われるかもしれない。だけど、小説で使える原則、「大事なことは二度以上」をここに適用させよう。
 つまりは、重複になるため言わなくていいことを、あえていうことで「そんなにいうなら読むか」と思わせる技法である。使いすぎはくどいが、上手く使えば武器になる。ポイントは読者の目線を誘導すること。
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あとこれ、会話文でなくても使えます。基本的に考え方は同じです。

他に読んでほしい一文を読ませるテクニックがあったら、コメントで教えてください。

今回は小手先のテクニックの話になってしまいました。この記事を読んで「何当たり前のこと言ってんの?」と思われた方、申し訳ないです。

でも、ここまで分析すればセンスがなくても小説は書けるよね。センスがないからこそ徹底的に分析して上手くなる。頑張ります。

もしよかったら私のカクヨムへ飛んで小説を読んでみてください。更新頻度は著しく低いですが、本気で書いてます。

雨乃よるる(@yrrurainy) - カクヨム (kakuyomu.jp)

また次回お会いしましょう!

もらったお金は雨乃よるるの事業費または自己投資に使われるかもしれないし食費に消えるかもしれない