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才能いろいろ

才能、と聞くと「絵がうまい」とか「サッカーがうまい」とか、そういうスキル的なことを想像する人って多いと思うんです。

もちろんそれも才能のひとつだけど、わたしは「人への想いの寄せかた」とか「物事へのアプローチのしかた」もひとつの才能と呼びたいと思っていて。

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先日、友人とカフェでお茶をしていたときのこと。

彼女は人から相談を受けやすいタイプで、その日も「〇〇からこういう相談があったんだけど」と知人から受けた相談事の話をしていた。

その相談事に対し、彼女はあまり近しくない人とまで連絡をとったりして、相談してきた知人のためにアドバイスを集めてまわっていたらしい。

「たまにね、人の相談のために誰かと連絡とったり、調べたりするだけで一日が終わっちゃうときがあるんだ。」

「好きでやってるんだけど、何やってるんだろうってたまに思うことがあるんだよね。」

と彼女はうつむく。

わたしは間髪入れずに「それ、才能だよ!!」と言った。

「人からの相談に対してそこまで時間をあてられる人、なかなかいないよ?」

わたしがあまりにもストレートに伝えたためか、彼女はとても驚いていて「嬉しい、ありがとう。」と目に涙までためていた。

わたしはまじめにそう思ったのだ。人は自分がいちばん可愛くて仕方ない生き物である。なのに彼女は人の相談事や悩みに対して、まる一日奔走できると言うのだ。これはもはや長所というより、才能だと言い切れる。

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これは彼女に限った話でなく、「人にどこまで想いを寄せれるか」とか「物事にたいしてどうやってアプローチしているか」とか、人には考えられないほど、愛情深く、思慮深く、熱く、ピュアに、やれる人ってたくさんいる。

それらはよく「長所」「傾向」って説明されるけど、それはもう「才能」と表現してもいいんじゃないだろうか。そういった彼らの思考とか行動は、誰もがまねしようと思ってできるものではないし、一夜で培われるものでもない。

そして話はすこしズレるけど、こういった目に見えない才能って、褒めあうことがないと本人は気づけないのもまた事実で。本人は無意識的にそう考え、行動をとってるから気づくわけもないんですよね。以前にも書いたけれど、あらためてお互いを褒めあうことって大切だなぁと思います。


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