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英語に関するQ& A(90)英語で考えると思考のレベルが・・

本を出版しました。 英会話のやり直しと土台作り


2000年から現在まで20年以上、英語を教えたり、留学カウンセリングをしたりしながら沢山の英語に関する質問に答えてきました。その経験をコツコツと書いていきますのでよろしくお願いします。


Q:英語で考えると思考のレベル落ちませんか?


最近英語力upの為に英語で考えようとしているのですが、思考の深さが浅くなるのが気になります。

そもそも英語で話す時は簡単に伝わる言葉に置き換えて話そうとするのにも原因があるかもしれません。
対策はありますでしょうか。
(現在英検準1級レベルです。SWを鍛えたく始めました。)


A:質問者の方の着眼点が興味深く思ったので、この疑問を取り上げさせていただきました。

私も確かに似たような思いをします。

ただ、

個人的には思考のレベルが浅くなるというよりは、表現が稚拙になることから、考え方が単純になったと感じてしまうのではないかと思います。


いずれにしても思考のレベルが浅くなる、考え方が単純になると感じる原因はなにか、そしてそれに対してどのような対策が有効かを考えてみます。


①原因の1つは自身の持つ日本語と英語の語彙力の差


ある日本語教育を専門とする日本の準教授の方の研究によると、日本人の成人が理解できる語彙は48,000語程度だそうです。

そして英検準1級合格に必要な語彙数はおよし7,500~9,000語程度だそうです。

日本語から英語に置き換える時に、置き換える選択肢が5分の1から6分の1に減ってしまうと、どうしても簡素だったりシンプルだったりする表現になりがちです。

そのシンプルな表現を再度日本語で考えると、幼い表現になる。→思考のレベルが浅くなる≒考え方が単純になる、、と感じてしまうのではないでしょうか。  

ちなみに英検1級合格に必要な語彙数は12,000〜15,000と言われています。
それでもまだ3分の1から4分の1程度です。


②対策、ステップ1(類語探しからの語彙力アップ)


ではシンプルな表現をより豊かな表現にするにはどのようなアイディアがあるか。

ここからは私の方法を一つ紹介します。
別に難しい事ではありません。
類語を調べてみるといいと思います。
例えばdifficult (難しい)という単語の類語をある検索エンジンで調べると12個も出てきました。

いくつか例をあげると、hard、tough、 challenging、 back-breakingなどです。
ケースバイケースで出てきた単語(フレーズ)全部が置き換えられるというわけではありませんが、その中のいくつかはそのまま言い換えることが可能です。
そこで語彙を少しでも増やせれば表現力も広がります。


③対策、ステップ2(英文エッセイの基本ルールに則って発話してみる。或いは実際に文章を書いてみる。)


 次に英文エッセイの基本ルールにのっとるとはどういうことか、基本英文のエッセイは大きく3つのパートに分かれています。

1,introduction(ある疑問や課題などの結論をまず最初に述べる)
2.main (結論をサポートする理由や具体例などを述べる)
3.conclusion(再度結論を述べる、ただし、できる限りintroductionとは違う表現で同じ結論を伝える。)


②で類語を探した後に、英文エッセイのルール1,introduction と3.conclisionをできる限り違った表現を使うように意識して述べてみる(書いてみる)ことで表現力アップにつながると思います。


アドバイスVol 219で、自分の意見を述べる時のコツについて触れています。そちらのアドバイスについても一度ご覧になってみてください。




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