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ドライバーさんの成長が微笑ましい

1月にインドに越してきてから、最近やっと我が家の担当ドライバーさんが決まりつつある。

今日はそのドライバーさんについて書きたいけれど、今後noteで担当以外のドライバーさんについて書く可能性もある。

全員を「ドライバーさん呼び」はややこしいので、今後はメインで使うドライバーは「マリオさん」、たまにサブで使うドライバーは「クマさん」というニックネームで表記したいと思う。

ちなみにマリオさんは、この記事に出てきたスマホが使いこなせてない彼だ。

マリオとしたのは、昨日真っ赤な帽子と真っ赤なTシャツで私をお迎えに来たからだ。

リアルマリオじゃん!と思わずニヤニヤしてたらにっこり微笑んでくれたので、昨日から彼のニックネームが私の中でマリオになった。


クマさんは、クマのようなかわいいどっしりしたおじさまで、お節介焼きなベテランドライバー。

私の一人お買い物デビューリベンジで相棒になった人だ。

今日はそんなユニークな二人の中からマリオさんの話をしたいと思う。


マリオさんは今年の2月に配属されたばかりの新人ドライバーだ。

マリオさんは基本ニコニコしていて、たまに人の話を聞いていない。

頭にお花が1本咲いてそうな人だ。

しかも道は全く知らないし、スマホもあまり使いこなせないし、ドライバーとしては致命的。

私は慣れないインド生活で、ドライバーさんに頼る場面も出てくると思うと、新人で頼りないマリオさんがちょっと嫌だった。

「マリオさんは嫌だ!クマさんがメインがいい!」と夫に愚痴ったこともある。

けれども、マリオさんは悪いところばかりではない。

運転が荒いドライバーさんが多い中、マリオさんは初回から運転がとても丁寧。

最初マリオさんの仕事のできなさにイライラしていた夫ですら、「運転はめちゃくちゃ丁寧だよなあ」と褒めていたほどだ。

また、買い物で荷物が多い時も率先して運ぶのを手伝ってくれるという優しさもある。


そんなマリオさんがちょっと成長した。

Googleマップの扱いが少し慣れてきたし、前はメッセージを送っても無視されていたけど、ちゃんと返事が来るようになった。

どこで覚えてきたのか、私のために車のドアも開けてくれるようになった。

さらに昨日、エレベーターを一緒に待っていたら、私だけを乗せて「僕は階段で行くから」とエレベーターに乗らずに階段で行ってしまった。

しかも私より早く着くように走っている!

自分は階段で行くつもりで、私のためにわざわざボタンを押して待ってくれていたの?と思うと感激してしまった。

私はそこまでの気遣いは慣れていないし、全く求めていないので何とも変な気分だ。

けれども一生懸命お仕事をしてくれるマリオさんの健気さに私は成長を感じて微笑ましくて仕方がないし、私はなぜ彼が嫌だったのかさえ不思議に思えてくる。



そんなマリオさんは、昨日私を乗せている時に一方通行の違反をして警察に呼び止められた。

「罰金を払う羽目になってしまった」と珍しく大きなため息をつく。

私には笑顔で接してくれたが、少し悲しそうだ。

一方通行は結構初歩的なミスだと思うが、なぜ彼が違反してしまったかはわからない。

お金を稼ぐためにドライバーになったのに、仕事中に罰金でお金を取られるとは何とも皮肉だ。

「どうして?どうして、そんなうっかりミスしちゃったの?」と思わず聞きたくなったが、やめた。



そういえば前にもマリオさんの運転中、車が突然動かなくなるというトラブルがあった。

新人ドライバーなのに、なかなかのトラブル続きなマリオさん。

それでもどんな時もやさしいマリオさんの人柄を私は今では信頼している。

早くまたいつもののほほんとした笑顔に戻るといいな。

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