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【マンガ】煙と蜜 #今週の1冊

便利なものに触れすぎていると、ふと便利なものがなかったであろう"昔"に思いを馳せることがあります。今回は時代設定が大正の、(私にしては珍しい)歳の差ありの男女の甘酸っぱい恋がテーマのマンガです。

煙と蜜 / 長蔵 ヒロコ

(ざっくりあらすじ)時は西洋モダン漂う大正5年の名古屋。小学6年生の花塚姫子(12歳)と、大日本帝国陸軍第三師団所属の土屋文治(30歳)。歳の差18歳――ふたりの関係は「許婚」だった。

各々が歩んできた道も、歳の差も、身長差も……とにかく"○○差"にグッとくる方は一度目を通してほしい作品。「文治さま」と頬を紅潮させながら許嫁の名前を呼ぶ姫子ちゃんがとてもカワイイし、文治さんは文治さんで大人の余裕と隠しきれていない色気がやばいです(語彙力)。

個人的に"天候情報は軍事機密だからギリギリまで今後の天気が知らされない"、という情報がさらっと添えられていた話がすごい印象的でした。天気予報は現代では普通に見られますけど、昔はそうでもなかったんですね。雲の形とか、風の湿り気とかそういうので感じ取ってたのだろうか……すごいな。

ちなみに作者である長蔵 ヒロコ先生は『ルドルフ・ターキー』も描いていらっしゃいました。絵柄がドドドドストライクで、本屋で見かける度に「背表紙イラストでこの破壊力!」とよく唸ってます。本棚を増やしたら絶対全巻揃えたい。

『ルドルフ・ターキー』は1950年代のアメリカが舞台になっているのですが、今回は打って変わって大正時代の日本が舞台……1950年代は日本でいうと昭和25年から昭和34年あたりだそう。大正時代は1912年~1926年らしいので、『ルドルフ・ターキー』と比べると時代を遡ってますね。

明治、大正、昭和あたりの話は、遠いようで実は近そうな……そんな思いを馳せちゃう時代なんですよね。そういった時代がテーマのサクッと読めちゃう作品が読みたい。長編でもいいけども。

なお7月15日に2巻が出てたみたいです……!買わねば!


軍服っていいよね~軍服と軍帽と鞭と拳銃と軍刀と、手袋をこうキュッとしたり……って要素が入ってる軍パロとか大好き。そういうマンガにおぼれたい!!では!

大好きな本か同人誌に使わせていただきます…。