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何度読んだだろうか…『星がひとつほしいとの祈り』/原田マハ


突然、

原田マハさんにはまり、

1日1冊原田マハを。

そんな勢いで読み漁る時期がありました。

読みやすくて、読みやすくて。

なんとなく自分、

好きそうだな…と感じていたのであえて離れていたのに。

ちょっと読んでみようかな、の気軽な気持ちで手に取ったら。

読みやすいよー

好きだよー。

1冊読み終えれば、次っ!と読めば読むほどに欲するというマハ中毒にかかりました。

この感覚久しぶりで、とても嬉しかったです。

自然の描写が美しいのと、

女性を中心に書かれているお話が多いので、

気持ちを重ねて感じやすく、心情の表現が細やか。

話が終わっても、実際に今もどこかでその人達のくらしは続いてほしい、続いているのではないかと思うほどに、心を持っていかれる物語たち。

『星がひとつ ほしいとの祈り』

は表題作なのですが、全部で7つのお話が入っています。

この『星がひとつ…』を読んだときに、ある女性がふと浮かびました。

ああ、

あの方に読んで頂きたいなと思ったのですが、

う~ん、

でも、

おこがましいかなと思い、一旦保留に。

でも、その方とまたお話しする機会があり、

その方の生き方を改めてみたときに、やっぱり読んで頂きたいなと本をお渡しすることに決めました。

その前にもう一度、

読み返そうと、店の中がお客様達の読書タイムになった頃。

私もこちらの本を読み始めました。

そしたら、

いや、もう、

涙が止まらなくて

しょうがない。笑

こりゃ、

いかんいかんと。

平常心を保たねばと、本をパタリと閉じる。

でも、そうだそうだ。

こんなお話だったとまた本を開き、静かに読み進める。

私があまりにも静かなので、

お客様から、あなたさっき寝てたの?

と言われる始末。笑

寝てたと思われたのかー。

緩いなこの店と思いながらも、

読み終える事ができ、

また店が忙しくなるまで、

この物語の余韻に浸っていました。

本全体のお話と今生きている私たちにとって、

『時代がどんなに困難でも、あなたという星は輝き続ける。』

このことばが救いであって真実だと思った。

空の星だって、目で確認できる光もあれば、

遠すぎて届かない光もある。

それでもそれは存在していて、人も人の数だけ物語がある。

全てが誰かに伝わるわけじゃないけど、そこに在る。

終わるまで続く物語が人生で、どの物語も、光をもって瞬いている。

私がその光に気が付いて、触れる事が出来たとき、それがとても愛おしくて、見させてくれてありがとうと思うのです。

そんな私の勝手な気持ちをそっと掬い上げ、

色んな人生を肯定してくれるようなお話の数々だったから、読んで頂きたいなと思いました。

読み終えた後に感じる切なさと心が改まる温度が近かったら嬉しいなと思います。


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