見出し画像

天下一品っぽさ。

天一こと、天下一品。
「こってりMAX」の記事を読んでから、近々行きたいと思っていた。無性に天一のこってりが食べたくなる波が一気に押し寄せてきた。

というわけで、日曜日のお昼、家族で天一へ。

L字型のカウンターが20席ほど、テーブル席がLの短い方に2つ、長いほうに4つ。比較的狭めの店内。Lの短い方の先端にあるテーブル席に通される。

席に着く。メニュー表を机に広げるが、あまり見ずにさっさと注文する。

「唐揚げセットとラーメン、こってりの大」お願いします。

店員さんが「唐揚げセットとラーメンの大ですね〜」と復唱したので、小声で「こってりね」と付け足した。0コンマ何秒か、間があいた。その一瞬の間に店員さんが「いや、わかっとんねん」と言った気がした。(※もちろん実際には言っていない。)

天一といえば、こってりが有名。
わかってる。そんなもん分かってる。


けど、「こってり」が「こってり」の地位を確立してるのは、あくまで普通のラーメンを遥かに超えて「こってり」しているからであって、その前提に「ラーメン=あっさり」があるからこそ成立する。だからこそ「こってり」が際立つ。「こってり」を食べるたびに「やっぱこってりしてるわ〜(普通と違って)うまいなぁ〜」ってなる。「天一のこってり」には特別感、スペシャル感がある。

「ラーメン=こってり」の前提でこられたらさ、それは、なんかちゃうやん。

心の声

みたいなどうでもいいことを考えてしまった。
まぢ誰の得でもない。反省。

**


隣テーブル席のお客さん、50代の親二人と20代くらいの娘さんの3人家族、おそらく観光客だろう。20代の娘さんとお母さんが、決して選択肢の多くないメニュー表みながらキャッキャしている。「ずっと食べたかった」だの「どれ食べよう。ワクワクするね〜」だのいって盛り上がっている。

「・・・天一って、席についたら秒で注文する店なんやけどなぁ」

心の声


彼らが無事注文を終えたあと、横にいたお父さんが急に立ち上がった。店内を少しキョロキョロしている。店員さんを捕まえて「コンセントどこですか?」と聞いていた。

充電器をさした状態のケータイを持ちながら立ち上がり、コンセントを探しているお父さん。天一でケータイを充電するセンスを疑ったが、「まぁ、そういう人もいるよね」なんて思ったり、思わなかったり。

「・・・他所で、電気を借りるのは基本的にはダメなんだよ。」

心の声


少し困った様子の店員さんが指差した先には、今までの人生、掃除機としか付き合ったことありませんと言わんばかりの場所にあるコンセント。お父さん、少し残念そうに「あ、じゃあいいです〜」と答えていた。さすがに諦めたらしい。

「・・・いや、仮にコンセントが差しやすいとこにあっても『やったー!ラッキー!充電しよ〜と!』ってなっちゃダメよ」

心の声

***

彼ら彼女らは、少なくとも「天一っぽい客」ではないな〜なんて思う。

・・・

いや、けど「天一っぽい客」ってなんやねん。

店内にいるお客さんで一番天一っぽい客誰やろうと全体を見渡す。

・・・!

脳内で見事一位に輝いたのは、30代手前くらいの少しイカつめのカップル。

ガタイのでかい筋肉質のお兄さん。
程よくピチピチのドルチェ&ガッバーナの黒ロンT。
短髪しか似合わなさそうな顔立ち。
ワックスで上にあげた前髪は金色のメッシュ。
ボクシング亀田家の遠い親戚みたいな身なり。。

お兄さんの前には、みるからに綺麗なお姉さん。
こちらからは後ろ姿しか見えない。
が、明らかに美人さん。
白シャツがよくお似合い。
金髪ポニーテールもよくお似合い。

家、近所感のあるカップル。
亀田の黒クロックスと美人の白サンダルがいい味出してる。
微笑ましい休日デートだ。

****


そんなこんなで、ラーメンのこってりが届いた。

天一の「こってり」
やっぱ、むっちゃうまい。
最高。
これが食いたかった。

コッテリの後、余韻をじっくり味わう。
余韻が少しずつ不快に変化していく。
こってりがねっとりなっていく。
そうなる前のタイミングで水をがぶ飲みする。
この水がこれまたうんまい。

はい。
ご馳走様でした。

また、こってりMAXも食べに行こう。


・最後に一曲


最後までお読みいただき、ありがとうございます!サポートしていただいたお金はビールかスーパーカップかおむつ代に使わせていただきます。 これからもゆるく頑張らせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。