【オススメ書籍】わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か
これまでのコミュニケーションに関する認識が変わるアプローチだと聞いて、購入。
演劇という分野から、コミュニケーションを捉え直すのでおもしろかったなあという書籍。
◼️この本を読むと良い人
◼️この本で学べること
◼️メモ
①演技の上手い下手は何によって認識しているのか?
対話の中では、冗長率が増す。
その時の状況、相手のとの関係性、伝えようとしている内容によって、違和感のない、無意識に冗長的な割合がある。
・ええ、まあ、いかがですか?のような冗長的なコミュニケーションのこと。
これを状況により、コントロールできているかが、コミュニケーションのうまさであり、演技のうまさにつながる。コミュニケーションが上手い人は何が人と違うのか?という問いの1つのヒントになっている気がしてならない観点。
②旅行ですか?というセリフの持つ深さ
電車の中で、旅行ですか?という言葉で話しかける演技がある。
そもそも国の文化によって、この公共の場でいきなり旅行中ですか?といった話しかけることをするかに差がある。
国の文化の差異に加えて、個人の性格として、話をかけられるかという差異がある。
また、話しかける場合も相手の関係性(年上、性別、人数)によって、話しかけるかどうかが異なってくる。
同じ旅行中ですか?というセリフを演じるとしても、どのような覚悟でどんな流れだと自然なのか。コミュニケーションの自然さは、当該本人だけでなく、相手の状況、関係性によっても変わるというのは面白い。
日常にこの話を当てはめると、周りとうまくかかわない、発話が少ない方がいたときに、本人が〜という視点ではなく、周りとの関係性、環境が阻害しているのではないかという視点を持つことが必要。
また、同じことを振る舞うとしても、人によってそのハードル、その前の自分ならできる助走が必要。
本書でも、実際には自分が話しかけるとたら、どうするか?という例で、自分が興味がある雑誌をたまたま持っていて、
そこから話をしていき、旅行中ですか?という流れに変えていた。決まった役割をそのまま演じるのが、上手い役者ではないという。
決まった役割と、自分が自然に行えることを重ねていくことが大事だというのは、幾つもの役割を持つ立場からすると示唆深い。
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