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生産性を爆発的に上げる方法💥

イシューからはじめよ 

 

目次

 ◾️はじめに  

 ◾️序章  常識を捨てる

 ◾️第1章 イシューを見極める

 ◾️第2章 仮説を立てる

 ◾️第3章 よいイシューの3条件

 ◾️第4章 イシュー特定のための情報収集

 ◾️第5章 イシュー特定のアプローチ

 ◾️6章  読んだ感想



◎はじめに

 まずはじめに本書を要約するにあたりイシューを見つけるまでの内容だけを取り上げさせて頂きます。何故なら、本当に重要なのは「イシュー」の部分だからです。

「ロジックツリー」、「MECE」、「フレームワーク」等どれも正しく使えば強力なツールになりますが、知っているだけでは答えを導き出すことはできません。

 では何が本当のカギなのか?

それが本書のタイトルにある「イシュー」です。

では早速要約して参りましょう!


◾️序章 

◎常識を捨てる

 ・バリューのある仕事

生産性を上げるために最初に考えるべきは、そもそも生産性とは何かということです。

生産性の定義は「どれだけのインプット(投下した労力と時間)で、どれだけのアウトプット(成果)を生み出せたか」ということです。

 
プロフェッショナルにとってバリューのある仕事とは何か?

ここでは「バリューの本質」は2つの軸から成り立っていることになります。

ひとつめが、「イシュー度」であり、2つめが「解の本質」だとしています。

ここでいう「issue」とはどういうものを言うのでしょうか?
本書では次のように定義しています。
「イシュー」とは2つ以上の集団の間で決着のついていない問題かつ根本に関わるもしくは白黒がはっきりしていない問題、と定義されています。

したがって、「イシュー度」とは「自分の置かれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、そして「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているのかの度合い」となります。


多くの人は、解の質が仕事のバリューを決める、と考えていますが、実際重要なのはイシュー度です。
なぜなら「イシュー度」の低い仕事はどんなにそれに対する「解の質」が高かろうとクライアントから見たときの価値はゼロに等しいからです。

なので、まずはヨコ軸の「イシュー度」を上げ、そののちにタテ軸の「解の質」を上げていく必要があります。
どういうことかというと、ビジネス活動の対象を意味あること、つまり「イシュー度」の高い問題に絞るということです。そして「イシュー度」の高い問題から手をつけましょう。

◎ビジネスマンとプロフェッショナル

古くはレイバラーとワーカー。
ここでは、限界まで働く、労働時間で勝負するのをビジネスマン。
同じ労働時間でどれだけ多くアウトプットできるかを意識しているのをプロフェッショナルとしている。

「労働時間が長いほどお金を貰える」というレイバラー、サラリーマン的な思想とは対極にあるのがプロフェッショナルであり今後の働き方です。
プロフェッショナル→「どこまで変化を起こせるか」によって対価を貰い、評価される。
あるいは「どこまで意味のあるアウトプットを生み出せるか」によって存在意義が決まる。

このようなプロフェッショナル的な生き方へのスイッチを入れることが高い生産性を生み出すベースになります。


◾️第1章 イシューを見極める

◎解く前に見極める

•いきなり「イシュー(の見極め)からはじめる」ことが極意。
つまり「何に答えを出す必要があるのか」という議論からはじめ、「そのためには、何を明らかにする必要があるのか」という流れで分析を設計していきます。

問題はまず、「解く」ものと考えがちだが、まずすべきは本当に解くべき問題、すなわちイシューを「見極める」ことです。
ダラダラと時間を浪費しないためにもまずは、「これは何に答えを出すためのものなのか」というイシューを明確にして問題に取り掛かることです。

・イシューを見極めるには相談相手を作ることが重要です。

理由は3つあります。

アイデアはいくらでても、本当にインパクトがあるのかというのは、
①その領域についてよほど詳しくないと分からないこと
②どのような分析・検証が必要か分からないこと
③説得力ある形で検証できる手段を持っていないことから経験と「見立てる力」が必要になります。


◾️第2章 仮説を立てる 

◎スタンスをとる

答えを出すべきイシューを仮説を含めて明確にすることでムダな作業が大きく減ります。つまり生産性が上がるということです。

なので、強引にでも仮説を立てることが重要になります。理由は3つ。

1:イシューに答えを出す

具体的にスタンスをとって仮説に落とし込まないと、答えを出し得るレベルのイシューにすることができないからです。
ex)「〇〇の市場規模はどうなっているか?」

これは❌です。何故ならこれでは単なる設問だからです。

「〇〇の市場規模は縮小に入りつつあるのではないか?」
      これは⭕️です。仮説をたてることで答えを出せるイシューとなります。

2:必要な情報・分析すべき事がわかること

仮説がないと自分がどのレベルのことを議論し、答えを出そうとしているのか明確にならないからです。仮説を立てて初めて本当に必要な情報や分析がわかります。

3:分析結果の解釈が明確になる

仮説がないまま分析を始めると出てきた結果が十分なのかそうでないのか明確にならないからです。その結果労力ばかりかかることになります。
ex)「〇〇さん、新しい会計基準についてちょっと調べておいて」
このように言われた場合、まず仮説を立てます。
〇仮説:
①新しい会計基準下では、我が社の利益が大きく下がるのではないか。
② 新しい会計基準下では、我が社に対する影響が100億円規模あるのではないか。
③ 新しい会計基準下では、事務処理のでネガティブな影響を最低限にできるのではないか。
などを仮説として立てます。


◾️第3章 よいイシューの3条件

①本質的な選択肢であること

:答えが出るとそこから先の方向性に大きく影響を与えるつまり、「カギとなる質問」であること。
では、本質的な選択肢を見極めるにはどうすれば良いのか。
この点、「なんちゃってイシュー」に気をつけなければなりません。というのも、今世の中で問題だと言われているもの調べてみようと思うものの大多数は、今、本当のところ答えを出す必要がないものだからです。
ex)ある飲料ブランドが長期低迷していたとします。議題に上がるのは「今のブランドのまま戦うか」、「新ブランドにリニューアルするか」です。
これはなんちゃってイシューです。
そもそものブランドの低迷要因がわからないと意味がありません

②深い仮説があること

◎「常識を覆すような洞察」あるか

深い仮説は常識を否定しなければ立ち得ません。
具体的にどうやるか。
「一般に信じられていることを並べて、その中で否定あるいは異なる視点で説明できるものはないか考える」ことです。

ここでは、その分野に詳しいエキスパートや現場の人に話を聞くことで「常識」を知れます。
ex)「拡大していると思われている市場が、指標では大きく縮小している」や「販売数中心で競争している市場だが、実はシェアが伸びるほど利益が減る」といったものです。

◾️第4章 イシュー特定のための情報収集

よいイシュー(仮説を立てる)を発見するには「材料」を仕入れなければなりません。

コツ2つです。
①現場の声や状況を知る
②集め過ぎない、知り過ぎないことです。


◾️第5章 イシュー特定のアプローチ

1.要素を削る

何が決めてなのか、それらの要素はどう絡みあっているのか。あまりに要素が多く、全ての相関をとるようなアプローチは難しいです。
なので削る、あるいは固定します。

ex)「商品購買行動」ではあまりに広すぎるので
→「デジタル家電」のみに絞る。それでも広ければ「デジカメ」「プリンタ」などさらに対象を絞り込みます。


2.「SO WHAT?」を繰り返す

一見当たり前のことしかイシューの候補として上がらないときには、「SO WHAT?(だから何?)」を繰り返す。
こうすることで表面的な仮説から本質的な仮説になる。
ex)①表面的→→→→→⑤本質的
①地球温暖化は間違い

② 地球温暖化は世界一律に起こっていると言えない
③地球温暖化は北半球の一部だけで起こっている現象。
④地球温暖化の根拠となるデータは北米やヨーロッパのものが中心であり、地点に恣意的な偏りがある。
⑤地球温暖化を主張する人たちのデータは、北米やヨーロッパの地点の偏りに加え、データの取得方法もしくは処理の仕方に公正さを欠いている。

このようになる。


3.極端な事例を考える

ex)「市場が10倍になったら、あるいは5分の1になったら」、「シェアが3倍になったら、あるいは3分の1になったら」と考えていくことで、
「そのうちどれが本当のところ大きな要素なのか」をはっきりさせることがイシューとして見えてきます。


◾️6章  読んだ感想

本書を読んで思った事は2つあります。
まずは、使うに値すると思ったことだけに自分の時間を使おうということです。
時間は有限です。悩んでる暇なんてないし、ムダだと思うことに労力と時間を割くなんてことしたくないと思いました。

2つめに、これからは言われたことをやるだけの人は生き残れないなと感じました。誰かが作った解答を求めるだけの人材は、言葉は悪いですが、替えが効いてしまいます。自分で考え、自分で問題を発見し、それを解決できる人が市場価値の高い人材になり得ると感じました。

イシューを見つけたらそれをどうやって解決するのか。また、イシューに関する具体例や作者が実際に体験した話が気になる方は是非ご購入下さい。
それでは皆さんごきげんよう。

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