先輩!僕は今も元気でやってますから・・・
今回は学生時代にお会いした人の話です。
自身初めてとなった開頭手術を受けた翌年、県外の大学に進学したのですが、体調の急激な悪化のせいで、わずか数ヶ月で中退することになります…
「あそこ(の大学)には、●●がいるから何かあったら助けてもらったら良い。責任感があるからどんなことらでも力を貸してくれるよ!」
カヌー部の顧間であつた堀田先生からは、入学前にそう言われていました。
●●というのは、カヌー部に入部していた先輩のことです。ただし、すでに大学3年生ですから、僕が高校在学中はすでに大学生だった先輩とは面識がありません。
(堀田先生はあのように言われていたけど、大学4年って言ったら、就職活動もあるだろうし、先輩であっても、そもそも全く知らないんだから頼りづらいな~)
そんな気持ちの僕に、入学後すぐ顔を見せに来てくれた先輩。
それ以降、良い意味で「期待を裏切る大事な存在」として大学生活を支えてくれます!
たとえば、日を追うごとにふらついて満足に歩行できなくなっていく僕を、ラーメン屋に連れていってくれたり、買い物に行ったお店の袋を持ってくれたり…
また、後から父親に聞いた話では、中退することになって寮の荷物を引き上げに行ったとき、荷造りを手伝ってくれたのだそうです。
そして、県内の病院に入院しているときに、県外からお見舞いに来てくれたのは驚きました!
県外の大学からですから病院までの距離のこと、就職活動の問題などから、それは無理だろうと思っていた僕にとって、大きなエレベーターから先輩が出てきたときの感動は今では忘れることが出来ません。
それから約15~20年後…
カヌー部関係の集まりで、先輩の姿を見かけます!
先輩が結婚されて子宝にも恵まれ、関東の方で幸せに暮らしているという噂は聞いていたのですが、お見舞いに来てくれた時にお会いして以降は音信不通のような状態でしたから、胸が高鳴りました。
「先輩、先輩、僕です。辛島です!大学ではお世話になりました!」
「お~辛島か~今は、車いすか…元気でやっているのか?」
スーツ姿の先輩は、僕がプロ車いすマンになっていることなど知るよしもないでしょうから、当時よりも悪くなっていると思ったのかもしれません。
「おかげさまで元気です!車いすが必要にはなりましたが、単身生活をしながら仕事もしています。いろいろなことがありますが、車いすであることを逃げに使わないで向き合っているつもりです」
「そうか~」
先輩はそれ以上言葉にすることなく、しばらくの間僕を笑顔で見つめたままじっとしていました。
「おっ、それじゃ~そろそろ(別の人がいる場所へ)行くわ!」
「わかりました。先輩、これから頑張ってくださいね。僕も負けませんから!」
「お~!」
先輩には、あの瞬間に「プロ車いすマンのお前ならやれる!」と太鼓判を押してくれたように思います。
それを誇りに思い胸に秘め、自分らしく前を見ていけたら良いなと思います
いかがでしたか?
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