②英語を不自由なく話せる(使える)レベルとは?
英語の学習をサポートするサービスを提供しはじめた頃に向き合った疑問の一つが英語力の見極め方です。
当時(7年前)私はスポーツジムに通いプライベートインストラクターを付け、肉体改造に取り組んでいました。彼は私が会員だったスポーツジムの中でも最も高額なインストラクターでしたが、私は対価を支払う事に躊躇は無く、約2年に渡り彼の指導を受け続けました。なぜでしょう?自分の鏡の中の姿が変化していくのがわかったからです。
全てのサービスには対価が求められます。しかし顧客は自分の願いや要望が満たされるのであれば、その対価を惜しまず支払います。その判断基準は、例えば肉体改造のインストラクターであれば、クライアントが鏡の前に立った時にわかるでしょう。なかなかの高額な授業料を支払う塾講はどうでしょう?究極的には生徒が志望校に入れたかどうかでしょう。予備校も同じように志望大学に受かったかどうかでは対価に対する評価が問われるでしょう。お医者さんはどうでしょう?病気が治ったかどうかで判断するでしょう。マッサージ師、鍼灸師、ヨガのインストラクター、業種は多岐に渡りますが、やはり判断基準は明確です。
では、英語講師の仕事はどこで測るのでしょう???
生徒がTOEICでハイスコアを得ることが出来たら?志望校に受かったら?文法が理解出来たら?実は答えは一つです。
英語が話せるようになったらです。
英語が話せるってどんな状態?
それでは、英語が話せる状態ってどんな状態でしょう?深く考えてみたことはありますか?
私はお金をもらって英語を教え、「英語を話せるようになりたい」というニーズにお応えしなければならなかったので、私なりに答えを探さなければなりませんでした。
当時(7年前)すでに生徒を担当させて頂いていたので、生徒のニーズに毎日のように考えを巡らせました。
当時の生徒さんの『英語が話せるようになりたい』という言葉の詳細:
①芸能事務所のマネージャー様:
海外からの出演オファーに対し、「自分でメールや電話の対応できるようになりたい。今は英語が話せる後輩スタッフに丸投げしているので。」という要望がありました。
②恵比寿ガーデンプレイスでITスタートアップの経営にあたるCEO様:
「海外の投資家に事業の説明を不自由なく説明できるようになりたい。また質疑応答もできるようになりたい。」という要望でした。
③国産自動車メーカーで働いていた技術者様:
「外資系自動車メーカーの技術者との会議で意見交換がなされた場合、相手に飲まれないような会話技術を手に入れたい。」という要望でした。
④お化粧品メーカーのグループ様:
「海外のスタッフに技術指導に行く際、彼らに細かなアドバイスができるようになりたい。」という要望でした。
思い出しながら、ざっとですが4つの事例をあげてみました。いずれの生徒様も英語力は初級及び中級といったところです。
彼らが英語を話せるレベル、、、どんなレベルでしょう?
『英語を不自由なく話せるレベル』というレベルです。
では、『不自由なく英語を使える状態』ってどのような状態を指すのでしょうか?
YouWorld流『英語力の指標』
前回の記事で私たちがスピーキングか始めず単語と単語を組み合わせるルールのインプットから始めるという記事を書きました。(①YouWorldではスピーキングから始めません。)
この記事を読むと英語のインプットのことがわかりますが、英語力のゴールを『自由なく英語が話せる(使える)』という事を目指すのであれば、それ相当のインプットを行う必要があります。
しかし英語のインプットとは2つの事を指すのは前回の記事でも触れた通りです。
英語が何と何からできているか?『単語』と『単語を組み合わせるルール』でしたね。
すなわち、不自由なく英語が話せる(使える)ようになりたければ、その文の量の単語量、そして文法の理解を得れば良いのです。
YouWorldではこのロジックに英語力の指標を求め、以下の図のように単語量をもとに英語力を判断しています。『超』内部資料ですが、ぜひ参考にしてみてくださいね。
実際の単語量ですが、英語を母国語とする人の単語量ってご存じでしょうか?
弊社の調べた情報に基づくと、40代では20,000~35,000単語、中央値は30,000単語となっていました。そしてこの中での常用単語といわれるのは10,000単語前後となっています。
少し角度を変えた話になりますが、戯曲で有名なシェークスピアは、彼は本を書くのに全部で35,000単語を使ったと言われています。しかしながら、彼がその内、1回しか使わなかった単語は15,000単語、2回しか使わなかった単語は5000単語といわれています。つまり、劇作家のシェークスピアでさえ、常用単語は15,000単語だという事です。
単純な話、言語が単語で出来ている以上、単語を知っていれば知っているほどその言語への理解は深まって当然という事です。
これまでの指導経験と講師育成経験からYouWorldが体験的に理解している『不自由なく英語が話せる(使える)』という単語力レベル
YouWorldでは、すべての講師、そして生徒さまに単語力テストを行ってきており、多少の前後はありつつも、単語力から判断できる語学レベルの水準を理解しています。
単語力チェックを行い、3000単語を下回る方は超初級です。3000単語~4000単語は初級、4500単語を超えてくると中級と判断できるでしょう。5000単語を超えてくると生徒さんは我々の場合上級に分類しますが、たいていの場合、外資系企業に勤務されている方となりますね。
またこれまで弊社に応募してきてくださった講師の方々にテストを実施した所感としては、英語圏の大学を出ていても単語力は8000単語程度にとどまることが多いという事です。
これは私自身の実感も併せて申し上げられることとなりますが、単語力は学校に行っているだけでは養う事が出来ず、やはりコツコツと取り組む必要があります。
母国語の場合は本をたくさん読む人が単語量を養えるのと同じように、第二外国語はより単語に触れる機会が必要で、私自身もやはり時間をかけ、毎日コツコツ単語力強化に取り組みました。そのうえ、毎日のように仕事に関連している英語の記事を読み続けることで単語量を強化してまいりました。
ちなみにYouWorldの講師陣はすべて10,000単語以上の単語力があります。また弊社の中には英語を第二外国語として学びながら25,000単語の単語力を持っている講師もいます。まぁ大体は15,000単語前後ですがね。彼はその中でもずば抜けていると考えてよいです。
話は長くなりましたが、結論を申し上げます。
英語に不自由を感じなくなる単語力は10000万単語以上です。
これは、各講師陣、そして生徒さまの指導を通し、さらに私が英語を学習していく上での実感を元に考えている数値になります。しかしながら、私が英語スクールを立ち上げてから7年間における講師指導を振り返り、単語力テストが10,000単語以上あれば、私が実力テストで使用した英文記事を読み間違える講師は一人もいませんでしたし、そのうえで実力テストで提出してくれたショートエッセイも表現力に困っている印象を与える講師は一人もいませんでしたね。
英語を不自由なく使えるようになりたいですか?
まずは単語力の指標をもとに、言語を司る単語に取り組んでください。不思議なもので単語力=英語の理解力になりますから。
ちなみに英語のルールがわかっても単語力に泣くのが良くあるケースです。単語力強化はYouWorldではマストだと生徒さんに口を酸っぱくして指導していますよ!
単語チェックはこちらのサイトで行えます。→Test your vocab