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スイミー:小さな魚たちの物語 #Herd Ⅰ |進化心理マガジン「HUMATRIX」
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"「みんな いっしょに およぐんだ。うみで いちばん おおきな さかなの ふりして!」"
" スイミーは決して離れ離れにならないこと、持ち場を守ることを教えた。みんなで一匹の大きな魚みたいに泳げるようになった時、スイミーは言った。"
"「ぼくが、めに なろう。」"
" 朝の冷たい水の中、昼の輝く水の中をみんなは泳ぎ、大きな魚を追い出した。"
『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』
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#01 群れの魔法
ひとまとまりの群れを形成して、美しく幾何学的模様を描きながら移動する動物たちの振る舞いは、一見したところ誰の目にも魔法のように見える。
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昆虫のスウォーム(=群れ)や、魚のスクール(=群れ)や、鳥のフロック(=群れ)や、バイソンのハード(=群れ)が、ああやって協調した動きを生み出せるのは何故なんだろう?
────サピエンスという霊長類たちの目から見ると、動物の群れにはあたかも、なにか "集合意識" のようなスピリチュアルな精神が全体として宿っているかのように感じられるようだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1694948257880-tcs0JwgXoU.jpg?width=800)
20世紀初頭の昆虫学者W.M.ホートンは、この直観的な観察に導かれた一人だった。
彼は、〈超有機的/スーパーオーガニックな〉意識が動物の群れには生じており、その超意識がそれぞれの個体を「傀儡化」していると主張した。これは当時「社会ダーウィニズム」を唱えていたスペンサーの思想とも共鳴するものだった。
〈超有機的意識〉が「種の保存のため」に個体を支配し、どう動くべきかの指令を出しているだって??
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53767302/picture_pc_655b9b5a7a90391ceb651f01d4bd8769.jpeg?width=800)
無論、オレのnoteで散々指摘してきた通り、
このような"群淘汰的アイデア"には問題がある。
母なる自然選択はどのようにしてその仕組みをデザインすることが可能なのか?:自然選択の対象は「種」ではなく、「遺伝子」だというのに。
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進化心理マガジン「HUMATRIX」
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