マガジンのカバー画像

「治療をギフトに」難病とはりきゅう

38
「全ての人を元気にしたい」 ▶︎キタムラさん(仮名)は国の難病難病No.2「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を発症しました。 この病気は、全身が動かなくなっていくものです。 手足の… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

〜難病とはりきゅう〜その23「7/1第18診 魔の土曜日と肺活量」

メールが届いた。土曜日の治療を行なっている先生からだった。 「おはようございます。いつもお世話になっております。先日のキタムラ様の訪問についてですが、メールにて連絡があり体調不良の為お休みとなりました。状況を伺えればと思いお電話しましたが、電話口では先週にもまして呂律が回っていない状態で、朝から気持ち悪さも感じているとの事でした。水曜日の先生の施術後は調子は落ち着いており、訪問前日の金曜日に主治医の往診があった際も、調子はそこまで悪くなかったそうです。キタムラ様の体調を考慮

〜難病とはりきゅう〜その24「7/8第19診 魔の土曜日のその後」

前回まで。 これまでのキタムラさんは、段々と調子が上がっていたのだが なぜか2週連続で、土曜日になると体調が悪化する。という状況に見舞われていて 私もキタムラさんも、キタムラさんのご家族も 「魔の土曜日」と呼んでいた。 いつも土曜日に訪問診療をされているもう1人の鍼灸師の先生が 2週連続で(キタムラさんが)体調不良の為、伺えなかったというメールが入ったので今回はどうなっただろうと思っていた。    考えすぎだとも思うのだが、 「もっと治療効果が高ければ、、。

〜難病とはりきゅう〜その25「7/16第20診 右足指の付け根の腫れ」

前回までの内容はこちら。 今日の状態今日は、かなり落ち着いた状態だった。 むせは出るんですけれど、調子はすごくよかったんです そんな風に話してくれた。 体調の具合によって、疲れ方が違うのは当然だが ここまで「一週間調子がよかった」と言われるのもまた大きな変化だなと思う キタムラさんの状態を支える 医師、看護師、ヘルパー、ケアマネ、鍼灸師など医療を含めたチームは こういった瞬間がとても嬉しい。 他の方と共有できる機会は少ないのだが、いつか話をしたいなぁと思った

〜難病とはりきゅう〜その26「7/22第21診 重続する」

前回、治療で出た変化があった。 今日の状態キタムラさんの今日の体調は、まずまずと言ったところだった。 前日、前々日は体調が悪く なんだかだるさが有ったのだという。 そして、当日はとってもムセが強かった。 話しながらも、ムセていてかなり強い方だった。 先週まで点滴をしていたからか 足の先の冷えがあり、右足の腫れもやや出ていた。 頭の熱感や肩こりは特になかったのだが 冷えが強い印象だった。    ただ、とっても笑顔が多く 旦那さんとふざけて話す姿が、とても

〜難病とはりきゅう〜その27「7/29第22診 葛藤」

活動を始めてから、すでに5ヶ月近く経とうとしている。 治療をギフトに出来ないかと思って模索しながら5ヶ月が経過する。 前回の状態はだいぶ落ち着いていた。 今日の状態今日はキタムラさん、 だるいんです とおっしゃっていた。    ご家族の方からもお話を伺うと 「座っていても首がもたれていってしまうんです」 見ていても、わかるくらいの変化だそうだ。 筋肉が萎縮していく難病、ALS。 難病と言われるだけあって、当たり前にあった「何か」を確実に奪っていく力が働い