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〜難病とはりきゅう〜その26「7/22第21診 重続する」

前回、治療で出た変化があった。


今日の状態

キタムラさんの今日の体調は、まずまずと言ったところだった。


前日、前々日は体調が悪く

なんだかだるさが有ったのだという。



そして、当日はとってもムセが強かった。

話しながらも、ムセていてかなり強い方だった。



先週まで点滴をしていたからか

足の先の冷えがあり、右足の腫れもやや出ていた。

頭の熱感や肩こりは特になかったのだが

冷えが強い印象だった。

  



ただ、とっても笑顔が多く

旦那さんとふざけて話す姿が、とてもキラキラしているなぁと思った。



お腹の状態をみると、恥骨の痛みはなく

胸骨周りの痛みが強く出ていた。

点滴を終えた週には大体恥骨の痛みが出ているのだが、今日はまた状況が変わっていた。



背中の治療を行なって、背中にお灸をした。

どうやら、ここに「ぶにょ」っという反応が出ていると

ムセが強くなることはわかっていた。



今回は、以前よりももっと小さい反応だったけれど

それでも十分に、キタムラさんのムセを起こしたようだ。



背中に丁寧に灸点(お灸をする場所の目印)をつけ

一つ一つお灸をする。

だんなさんや娘さんの見守る視線が伝わってくる。

なんだか思いを乗せてお灸をする気がした。



漫画『ドラゴンボール』の主人公 孫悟空が

世界中の人から元気を集めて放つ必殺技:「元気玉」というのがあるのだが、何だかそれを思い出した。



皆の思いを一気に放つ。

そんな気がした。



お灸は熱いもので

「熱いですか?」とキタムラさんに尋ねると



全然熱くないです。気にせず続けてくださいね


と声かけてくれる。


熱くないわけはない。

キタムラさんも、私の治療を信じて身を任せて頑張ってくれているんだと感じた。



その甲斐もあってか

再び仰向けになった頃には、ムセも治まり

状態は軽くなっていた



「さっきは酷かったのに、全然ムセてないね!」


と旦那さんが声をかけると



えー、本当に!それは嬉しい!!


と言いながら笑っていた。

そこには、難病と戦う悲壮感はなくて

一生懸命に元気だということを伝えてくれる

キタムラさんの思いやりでもあると思う、優しい人だから。



こういった家族の空気感をしっかりと大切にしながら

治療を進めていきたいなと思う。



重続



治したと思いきや、また症状が出てくる

症状が出て来たと思ったら、症状は減ってくる



そんな変化が螺旋階段のように続く

中々治せないかもしれない、と思ってしまう事もある。。



だが、こういう時に「重続」という言葉を思い出す

継続ではなく、重続。



なんども、なんども戻されても

なんども、なんども前に出る



こうやって、螺旋階段をのぼる。




螺旋階段は、一つ階を上がっても同じ景色のように見える。

けれど、確実にその景色は変わっていて

同じ問題も、少し高い位置から観察できることになる。




重続。




この言葉は、自分を裏切らないと思っている。



一つ一つの行動をしっかりと、積み重ねる。

継続に継続を重ねる。




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本プロジェクトではALSという難病の治療を行なっています。
徐々に身体の動きができなくなるという難病で、いまだに治療法が確立されていません。
今回、その症状に対して「東洋医学」とくに鍼灸治療で治癒を狙っていきます。

積聚(シャクジュ)治療という治療法を行なっていますが、東洋的な発想に基づいて体系化された治療で、「古傷」も含めて治療をします。過去、この治療法でALSと向き合った症例は無いのでは無いかと思います。前例が無い挑戦です。
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