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英米文学科卒で、グラフィックデザイナーになってよかったと思うこと

私はグラフィック&ウェブデザイナーですが、大学の専攻は英米文学科でした。ちなみに卒業論文の本に選んだのは、F.スコット・フィツジェラルドの「華麗なるギャツビー」です。

美大出身じゃないのにデザイナーになれるんですか?と聞かれることがあるのですが、なれます!本当になりたければなれます!(断言)


行きたいデザイン会社は美大出身が応募の条件だったので、他の会社でアルバイトで雇ってもらい、現場で学ぶ道を選びました。デザイン修行中には、美大出身だったら…と何度も思ったし悔しい思いも何度もしましたが、年月を経た今になってみれば、全ては必要なことが起きていて、なるようになっているんだな、と思えるようになりました。

というのも、文学を読み解く力がデザイナーとしての大切なスキルを養ってくれたと思うからです。文学部では、本を読み、作家について調べ、時代考証をし、心理学や哲学、社会学にも触れ、自分なりの解釈を綴る、という一連の作業を通して、色々な角度から考える方法を学ぶことができました。

妄想が好き、という元々の気質もあるのかもしれませんが、その作家になって考えてみたり、登場人物になって考えてみたり、そして客観的に「私」はどう思うのか、を想像してみたりして、物語を自分なりに読み解くことが好きなのです。正解はこれ!というような、ひとつの答えに縛られない自由さが文学のとても楽しいところだと思います。


そして、この客観的に見る視点は、デザイナーとしても必要なスキルでもあります。3つの視点を持ってデザインすることは、デザイナーにとってとても重要なスキルだと思います。具体的には、クライアントエンドクライアント(誰に向けたメッセージなのか、そのメッセージの受け手となる人たち)、そしてデザイナー、この3つの視点をバランスよく持ってベストなデザインをしていくのです。

ちなみに、デザイナーって冷めているよね、とか斜に構えているよね、などと思う人もいるかもしれませんが、大きな割合でシャイで話し下手、いつも何か考えていて想像の世界にいるから、心ここにあらずというのと、一歩引いて客観的に見る癖がついているせいもあるので、そう見えるのかもしれませんね。(ほぼほぼ、いい人ばかりです!)


私は、今は個人事業主としてお仕事させてもらっていますが、最初はアシスタントデザイナーから始めて(まさかのコピー取りと掃除からスタート 笑)、その後は数社のデザイン会社で働き、ニューヨークに留学して、また会社員になって、そして今につながります。

嬉しいことに、長年の目標だった絵本の出版も今年の秋に控えているのですが、これまでの悩み、葛藤、紆余曲折も全てここにつながっているのかな、なんて思うのです。

もし、グラフィックデザイナーになりたいけれど、一歩が踏み出せないという方がいたら、今回の記事が何かのヒントになったらいいな、と思います。

それから、グラフィックデザイナーとは関係ないけれど、今、本当にやりたいことができていない方も、遠回りはしても、その経験はきっと無駄ではないと思うので、ゴールを見据えて今できることに向き合っていれば、きっと、見たい景色をみることができると思いますよ!がんばってくださいね!絶対大丈夫よ😊


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