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星月夜

以前の記事でも書きましたが、独身時代は、よく夜の撮影に出掛けていました。星や月の写真を撮っていました。月の写真は最近もよく撮りますが、星の軌跡を撮るような長時間露光撮影などは最近は、全然しなくなりました。
星が空をまわる軌跡を撮るのは、楽しいです。一瞬で切り取る通常の撮影とは異なり、星の撮影は数分から数十分間シャッターを開けます。待っている間は何も出来ません。仕上がりを想像して待つだけ、その時間が意外に楽しいのです。
風の音や水の音、飛行機が上空を飛んでいく音、星の瞬き、雪を被った遠くの山、全てが夜の暗さに沈み不明瞭で不確かな感覚。だからこそ、想像力と感覚が研ぎ澄まされる。そんな不思議な時間です。

三日月 地球照

「地球照」とは地球で反射した太陽光が月を照らすことによって欠けている部分がウッスラと見える現象のことを言います。地球に反射した太陽光が月に達し、その光がまた月面で反射して再度地球に達することによって見られます。

肉眼で見る場合は三日月のように月の輪郭が小さい時に見えることが多いと言われています。早起きに報いるような幻想的な天体ショーですね。

ウェザーニューズ 夜空を照らす月「地球照」 より

よく晴れた日の夕暮れ時、西の山の端に下に去っていった太陽を追いかけるように、細く若い月が西の空にあ傾きかけると、地球に反射した日光が、月の夜を照らす様子が見えます。条件が良いと肉眼でもハッキリと見ることができます。
わたしは、この「地球照」という現象が好きです。太陽、月、地球の位置関係で時々起こるこの現象を見ると「あぁ確かに自分は宇宙の中に居るだなぁ。自分の居るこの星に当たったお日様が月の夜を照らしている。いつもは、わたしたちの夜を月明かりが照らしているのに、面白いなぁ」と、感じることが出来るのです。

これまた地球照


岩手の冬はとても寒いのですが、その分空気が引き締まって、乾燥していて、空気が澄み渡りとても夜空が綺麗です。
いくら空気が澄んでいても、実際肉眼で見える星空は真っ黒です。星は沢山輝いていますが、それが長時間露光で撮影した夜空は、深い青や群青、時に赤紫やピンク、オレンジ、様々な美しい色彩を見せてくれます。
夜の長時間露光の撮影はコントールが難しいですが、奥深くとても魅力的な世界です。

凍り付いた池と岩手山。頭上の北極星を中心に星々が廻る
人の営みと静かな宇宙

お月さんもいつも同じ様に見えて、季節ごと、温度、湿度、雲の有無、空気中の塵やほこりの量、黄砂など、大気の状態。月、太陽、地球の位置関係で様々な色や形、輝き、表情を見せてくれます。
もちろん、月自体の満ち欠けや軌道も日々変わります。
見るたびに変わるその姿はとても魅力的な被写体です。

朧月
細い月
高松の池と学校と星の廻り
高松の池の星夜空
夜間飛行
飛行機と飛行機雲が月に照らされる青い夜
雲間から月

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