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どうしてセイタカアワダチソウは他の雑草を蹴散らし群生していくのか?

雑草の話です。
以前「厄介な外来植物」と言うエントリーで少し触れましたが…

ある特定の植物には「アレロパシー」と呼ばれる効果があり、自分以外の植物の生育を阻害する物質(アレロケミカル)を放出し、自分のテリトリーを増やしていく性質があることがわかっています。


詳しく知りたい方は「身近な雑草の生物学」と言う本を読まれると良いと思います。
かなり専門的に雑草の生物学が研究されています。

外来植物の侵入・定着のメカニズムや、非農耕地での在来雑草の減少、昨今問題となっている耕地雑草の除草剤抵抗性など新たな雑草問題も含め、新しい雑草の生物学の基礎を学ぶ入門書。

群生する性質の植物には大方アレロパシーがあり、学校などはそれを理解していないと、あっと言う間、花壇が一種類の植物に占領されてしまうなんてことがよくあったりします。

セイタカアワダチソウだけではなく、ドクダミナガミヒナゲシなども花が咲くからと放っておくと、どんどん増えていってしまいます。

他の雑草が生えないから良いとそのままにする用務さんもいますが、他への影響を考えると、やはり早い段階で除草する方が私は良いと思っています。

特に花壇の中。
児童生徒の管理下だからと手をつけずにアレロパシーのある雑草を、そのままにしておくと、本来植えた植物が育たないなどと言うことも有ります。
教員にその旨を説明し、アレロパシー植物をターゲットにした除草をしてあげると良いでしょう。

また、上記書籍の中で取り上げられていた現象で、アレロパシーのある植物を抜いて、切り刻んで置いておくと、他の雑草が生えるのを阻害すると言う検証結果もあるようです。
除草後はざっくりと切り刻み、別の場所に雑草マルチとして、草の生えて生えて欲しくない所に寝かせておくのも手だと思います。

前回紹介した、メリケンカルカヤもアレロパシーの相乗効果によって、敷地全てを覆い尽くしてしまっているのだろうなと想像します。

気がつくと、同じ植物ばかりが、その敷地を席巻し始めたらアレロパシー効果を疑って、早めの駆除、除草をしていきましょう。






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