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2足ルブタンに憧れて ~フルタイム会社員と市民団体の事務局ライフ~

シンプルにあの赤いソールで闊歩したいという気持ちは前々からありますが、そういうことではない、2020年1本め。

今は、フルタイム会社員をしながら、ライフワークとしてLGBTの団体で事務局をしています。
たまに「どうやって生活してるの」と驚かれるのでちょっと徒然草してみることにしました🖋

本職である会社員生活は少しタフで、入ってまだ3か月なものの、1日に7件打ち合わせハシゴしていたり、気づいたらチョコが2箱空になっていたり、帰宅ラッシュの混雑電車に乗らずに済んでいたりします。

頭使って物事の背景や人の行動を考えて、いろんな話を聞いて、考えたことを言語化して、っていうのを毎日、これまでの生活の中で一番やっています。
「なぜならば」と説明することも、「それ何が言いたいの?」と意図をクリアにすることも、1つの情報から左右上下探っていくことも、
前が思考力ひどすぎただけですが、3か月前に比べて少しだけできるようになった気がします。
その一方で、日々アップデートされていく業界や、世の中の動き、そして分析・解析術など、追いつけていないことばかりだと気づいて、視野が広がっていっています。

いやー世の中の大人はすごいな。日々刺激的です。


それでも、団体の事務局生活は、遊びでも副業でもなくって、シリアスなつもりです。いつかは、国際人権団体や人権系NGOで働きたいと思っています。

今年でこの団体に所属して5年目になります。入っている理由はシンプルで、私は誰もがセクシュアリティやジェンダー、社会的立場やお金、出身、国籍、人種、宗教や信念によって差別されてはいけないと思うし、これから生まれてくる子どもたちがこんな区分によって嫌な思いをするのはもう無くしたいと思うから。

年齢・居住地・バックグラウンド・仕事もさまざまな団体のメンバーは、同じゴールを見ている仲間です。土日にイベントが入ろうと、会議が入ろうと、1日みんなでこん詰めて作業をする日になろうと、団体のメンバーに会えるのが嬉しいので嫌ではありません。(たまに行けないけど)
世界をぐっと広げてくれ、どんと背中を押してくれ、たくさんを学ばせてくれる、私の居場所です。


2つの組織に所属して仕事するということは、「どちらもおろそかにしたくない」、「あれやらなきゃ」、「全然できてないなあ」と、追われている気がします。

時間のやりくりは基本的に本職優先だけど、有休とって団体のイベント開催したりもします。連絡やメールはランチをかき込みながらチェック。
とか言いつつも、団体の仕事の作業が遅れたり、団体の会議に出れなかったりするので、もはや 二足わらじ まで至っておらず、未だに藁から編んでます状態です。

この生活も自分で選んでいるからおろそかにしたくない。キャリアだって大事だけど、心から信じているものや社会はお金には換えられません。ビール飲んでからワインも飲むし、ガトーショコラもチーズケーキも最後まで選べない欲張りな女です。


ヘビーな仕事が続くと特に、「我ながらタフだよな、、、」と思います。
(ちなみに前職フルタイム会社員だったときも団体の事務局メンバーで、同じくらいばたばたしてました。)

そこでふと思ったけど、続けられているのは、たぶん頼る先を分散させているから。


頼る先を分散させること

1.大好きな街に頼る。

疲れた時は大好きな街に頼ります。歩きながらしゃべって考えを整理すること。街中からインスピレーションを得ること。キラキラしたものを見て深呼吸すること。

2~3週ごとに店内装飾が季節のお花に代わるお花屋さんや、美しいカラフルなものが置いてあるセレクトショップ。雑誌を2冊も3冊も見比べられるようなカフェ、朱色にハッとする夜の伝法院通り。

大好きな街それぞれに大好きな場所があり、気分によって行く場所を決め、街の魅力に元気をもらっています。散歩好きにとっては幸せです。


2.大切な人たちに頼る。

遠慮なく(笑)、人に頼ります。

屋根となり壁となってくれる友達たち、一緒に進むLGBTコミュニティの仲間、24時間体制で守ってくれる家族、なんか最近懐きはじめた弟、気にかけてくれる先輩たち。

本当に人に恵まれています。限られた土日のランチとお茶とディナーに予定を詰め込んで会って、大切な人たちからエネルギーをもらっています。人の輪だって、団体からつながることもとても多いので、所属先が2つあるゆえのギフトです。本当に感謝しています。



3.自分の工夫に頼る。

最近1つ、工夫してみたことでクリアできたことがあるので、書くほどのことでもないんですが、ちょうどよいので最後に。


仕事しながら活動していることを話すと、なんだかなんでもできるような人だと思われるのですが、まったくそんなことはありません。

私は、決して完璧主義ではなく、いい加減細かいところまでちゃんとしなさいよってレベルの大雑把な性格ですし、

決して自責タイプでもなく、「ま、いっか」で笑い飛ばしちゃう性格ですし、

決して悩みやストレスを抱え込むタイプでもなく、甘いものいっぱい食べて寒くてもアイス食べて寝れば忘れる性格なのですが、

小さいころから、本当につい最近まで、爪を剥いてしまう癖が全然治りませんでした。

困ったとき、心細いとき、どうしたらいいか分からないとき、焦ったとき、ただただ割れた爪が気になったとき。

爪で爪を剥いてしまうのが癖で、綺麗な色のマニキュアを塗るも、厚塗り部分から引っかけてマニキュアの塊ごと取ってしまう。

マニキュアもったいないわと思って”取れない”と噂のジェルネイルをするも、ストレスが勝ってしまって、爪に悪いと知りながらも少し伸びてきた端っこから剥いてしまうのでした。ジェルネイルをば。

剥いてしまうと同じサロンには行きにくくって(ジェルネイルって普通自分じゃ取らないし、何よりきれいにしてくれたネイリストさんに申し訳ない)、
サロン3か所目になって、「お金ももったいないし、ちょっと本格的にやばいのでは」と思いました。これは、先月、2020年1月現在の話です。

で、「いっそ不器用な自分でやったらさすがに取らないんじゃない?」と思ってジェルネイルセットを買って家でやり始めました。

1回目は慣れなくて端っこが皮膚についた分を取ろうと思ったら固まったジェルネイルの端っこが浮いちゃって、気になって仕方ないから剥いてしまったんですが、2回目は成功。
しかも可愛くできたので自己肯定感も上がりました。「またジェルネイルを剥いちゃってもすぐ自分でできるし、コスパは良いし、いっか」とポジティブに捉えられています。


どんなにあちこちに頼って甘えることができても、日々刺激的で楽しくても、気づかない間にストレスかかってたんですね、きっと。

けれど、工夫してみて、良くない癖をポジティブに楽しく乗り越えられたのはすごく良いことだと捉えています。

前からお絵描きや塗り絵や色合わせが好きなので、もっと上手に自分のクリエイティビティをうまく使って、自分の工夫に頼ってみたいと思います。



長々といろいろ書きましたが、会社員の仕事も団体の仕事もこなして、いつか本当に「両足ルブタンよ」と言えるくらいに成りたいです。

それまでも変わらず、頼り先を頼っていきたいし、増やしていきたいし、私も頼り先になれるように精進しようと思います。

遅ればせながら2020年の抱負にかえて。


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