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侑
2022年11月2日 21:49
202002110526**地下の温度はひどく鈍く重たい。行き交う人々の華やげで気安げなさまを見ると、げに人の世は眩しく。今の自分はいっそ幽霊か何かであれば良いと思う。この臭気さえきっと届かないでいればと。そうやって消え入りそうに沈む反面、おのれ私だって、という気持ちもある。今通り過ぎたサラリーマンの時計は、私が愛用していたブランドの廉価版だ。今はもうこの手に無いけれど。
2022年10月23日 07:36
202012141818**交通事故の現場に菊花を供え続けたらどうした事か根を張り毎年毎年咲くようになった。花も悼んでいるのねえ、と近所の人の間でちょっとした名所になったけれど、内心冷や汗。だって誰も死んでいないのだ。あそこは私が憎きあやつを殺してやろう、いつ殺そう、いつか殺そう、きっと殺そう、と、願掛けのつもりで、そうつまりイメトレのつもりで毎日欠かさず菊花を供え続けた「交通事故現場(