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小説

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生き恥を晒しています。
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#すこしふしぎ

イルミネーション、やってるらしいよ

イルミネーション、やってるらしいよ

202212032342

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街の様子がおかしいのだ。
こちらの通りには人っ子一人居ないのに、確かに遠くの方に人の騒めきがある。恐らくは四百や五百くらいの人数がひとところに拡散している気配がするのだが、歩けど歩けど誰も居ない。

ビル街を次々に抜けていくと、ビルの狭間に少し開けたところがあって、四十メートル四方の空間だけ木々に電飾が点いている。
なかなか見事だが誰も居ない。
と、ふと耳に入って

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世界が桜の花びらに包まれたみたいにふわふわひらひらに黴びてしまう話

世界が桜の花びらに包まれたみたいにふわふわひらひらに黴びてしまう話

桜黴

202103282051
202211122022

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最初の桜黴は、そこそこ人気だった。よくあるふわふわの刻みチョコをトッピングしたような廃工場の壁が発見されて、瞬く間にSNS映えする写真スポットとして広まった。淡い桃色が可愛らしいし、ふわふわ散る黴が幻想的でとても綺麗だったので、「桜黴」と命名された。

おかしな事になったのは二週間経った後だった。
それまでは何ともなかったのに、桜

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男が春画の女に囚われる話

男が春画の女に囚われる話

春画のある風景

202102251956

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ある男が中世の春画を買って家に飾った。
絵に特段興味がある訳でもなかったが、何か惹かれるものを感じたのだ。
毎日見て慣れ親しむ内に、はじめは変な顔だなあと思っていた女の顔と肢体が妙に色っぽく魅力的に思えてきた。なるほど、昔の人もこんなふうに想像を働かせたに違いない。
ある日、夢に春画の女が出てきた。朝見ると夢精していた。
それから毎晩のように春画

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スマホに謎のもやもやが住み着く話

スマホに謎のもやもやが住み着く話

202211022104

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夜中夜勤明けの昏睡から覚めると、スマホの液晶画面に得体の知れないもやもやしたものが住み着いていた。

寝ぼけて見る幻覚の類だろうとさほど気にせず放っておいたが、なかなか消えない。
もやもやはどろりとした粘体で、ほぼ透明に透けている。ぱっと見た印象では美容液の類のようにさらふわりとくびれて見えるのに、動きがやけに鈍いのだ。
意思を持った生命体の類では無いように思えた

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