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【映画/ホラー】Brahms:The BoyⅡ

(※旅の途中ですが映画観てたのしかったので臨時で映画のお話します※)


邦題は「ザ・ボーイ~残虐人形遊戯~」なんだけど
わたしは原題のほうが好みだったので

記事タイトルはブラームスのほうで


ホラーは嫌いじゃないけど
苦手なんですわたし

とくにグロ描写が多かったり
残酷な描写が多かったりすると見れない

これも
副題に残虐なんて入ってたので
かなり警戒して見始めたんですが

心配していた要素もなく
どちらかというと
問題を抱えた家族ドラマに
人形ホラーをプラスしましたってかんじでした

だいぶやわらかめです

怖いっていうより
ひたすら不気味

ホラーファンからは酷評だったようですが

わたしはすきよ


ものすごくざっくりストーリーを言うと

問題をかかえた家族が郊外へ静養に

そこで見つけたアンティークドール『ブラームス』に
息子ジュードが操られはじめ

ジュードを救うために母ライザが奮闘する
父ショーンもけっこうがんばる

そんなお話です(ざっくり)


オフィシャルサイト⤵



オフィシャルのトレーラー⤵


ブラームスは不気味ではあるんだけど
ドールとしてはものすごくきれい

とても精巧にできていて
しかも陶器の人形だから重さもあって
大きさも人間の幼児くらいあってね

抱き上げるシーンが何度も出てくるんだけど
ほんとうに子供を抱き上げてるみたいなの

ジュード役の子も美少年で
ブラームスと並んで座ると兄弟みたいというか

クローンみたいというか

それがまた不気味な美しさがあってですね

あとパパが超ダンディイケメンで

ママも最初のほうは儚げなんだけど
途中からすごく逞しくなって

途中「つよ」って
思わず呟いてしまいました

たしかイギリスの映画なんだけど
時々出てくるお屋敷もね
寂れてしまってるんだけどすごくいいのよ

きれいなの

ストーリーとしては
とてもドラマらしいというか正統派なかんじで
いい意味でシンプルで
安心して見ていられました

ときどきビクッとはなったけど



ちょっとここから結末のお話します
ネタバレになるから注意ですよ



ここからは見たひとに向けて


ラストの解釈がものすごく分かれそうだなっておもってですね

ホラー映画のラストらしい
じつはまだまだ続きますよ的な作りではある

んですが

これ、最終的に

ジュードくんが
ブラームスを支配して終わってる

ような気がするんですが
どうなんでしょうか


字幕で見たから
違うニュアンスで受け取ってるのかもしれないけど

最後の

「ルールさえ守ればね」

って
ジュードくんの言葉なんですよね

最初に10のルールを提示してきたのも
それを守るよう強要したのも
守れなかったら後悔するよと脅していたのも

実際暴れてみんなを怖がらせまくったのも

ブラームスだったはず

なのに
ラスト直前の食事シーンで
ジュードくんはブラームスの10のルールのうち
2つも破ってる

『1人にしない』
『かならず家族と一緒に食事する』
(ブラームスのぶんのごはんも用意する)


ブラームスは食事のとき
(というかたぶん寝る直前まで)
ずっとクローゼットに閉じ込められているわけで

それを踏まえると

僕とずっと一緒にいたいのなら
僕が作るルールに従え

って

声なきやり取りをしたんじゃないかとおもえるんですが
どうなんでしょうか

ブラームスの声はこちらにはほとんど流れてこないんですが

お屋敷での最終対決のとき

パパに頭ぶっ壊されて
腐肉のかたまりみたいな姿になって

大丈夫だよ、ブラームス

ってジュードくんが声に出すまでのあいだに
二人の関係が逆転したんではないかと

以前は「どうするの、ブラームス」だったのに

いつも彼のご機嫌を窺ってた感じだったのに


火の中でジュードくんを見つめるブラームスと
強い瞳で焼けていくブラームスを見据えるジュードくん


あのシーンはその象徴っぽくわたしには見えてしまったんだけど


ブラームスのたましい?のようなものが
あの仮面に乗り移って
変わらずコミュニケーションを取り続けているのか

あるいは

焼いた時点でブラームスの存在は消えたけれど
ジュードくんがブラームスという存在を自分のなかにつくりだして
それを支配している状態なのか

わかんないんだけど

どちらにも取れる終わり方でもあって

うん

不気味な美しさを堪能しつつ
ラストの考察がものすごく楽しかった映画でした



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