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【#33】中学生のうちに身につけておくべき4技能について

いよいよ卒業シーズンですね。自分も来週、卒業生を送り出します。

そこで、次年度以降に向けて中学生のうちに国語の授業で身につけておくべきこと、実践して良かったこと、反省点などを備忘録として記録していきます。

1 目標について

中学校段階で身につけておくべき事項の目標に関して、学習指導要領では以下のようにまとめられています。

国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし,国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる。

学習指導要領より

以上のような文科省が決めた目的があるものの、現場で働く教員全員が同じ志を持っているわけではありません。国語は「話す・聞く・読む・書く」という4技能を育てるという目的がありますが、担当者によって何を重視するかで授業の進め方が大きく変わってきます。


僕が五年前、教育実習に行った時に一生懸命、指導要領を見ながら指導案を作り、授業の中で何観点も組み込みながら授業準備をしたのは教師としての「型」を身に着けるという意味はあったかと思いますが、自分なりのやり方を見つけていくための第一歩だったように思います。

2 自身の授業実践の振り返り

僕は塾講師として4年間高校生を、教員として3年間中学生の指導をしてきましたが、一貫して最も育てたいと思っていたのは「書く力」です。

理由は単純で、模試や受験に結果として現れやすく、生徒も学習の成果を実感しやすいと考えていたからです。特に塾講師時代はとにかく記述問題に取り組ませる、「書ければ選択肢は選べる」という考えでした。

正直、国語の4技能に優劣をつける時点でナンセンスであるとは思うのですが、限られた時間内で多くの科目をこなさなければならない学生を指導する上では優先順位をつけることも大切だと思います。

今年度の国語の言語活動で実施してよかったと思えた取り組みは「児童文学を書く」という課題です。

本当は小説にしようかと考えていたのですが、大人(自分)でも書くことが難しい小説を中学生に課すのはハードルが高いと思い、「児童文学」というジャンルに限定しました。

「書く」という活動の中で特に僕が大切だと考えるのは「自分の頭で考えたことを相手に伝わるように書く」ということです。今の時代、個性やクリエイティブな思考、何かを創造する力が求められます。

自分の考えた物語を読者に伝わるような適切な言葉を用いて書く。

この点において児童文学を書く活動はとても有意義だったと思います。

3 次年度以降に向けて

実際、書く活動を中心に行ってきた自分の学年は入学時の偏差値から卒業直前の現在までで平均して3~4ポイントほど上がっています。自分自身が立てた目標には及ばなかったものの、生徒の頑張りである程度の効果は得られたように思います。私立は中学生でも全生徒が模試を受けるので生徒の学習の到達度が測りやすく、個人的には大変満足しています。

ただ、受験に向けた功利的な観点ではそこそこの結果が得られましたが、生徒が社会に出ていく中で求められるのは「話す能力」と「聞く能力」です。

来年度以降、中学生の国語を受け持つことがあれば「短く端的に相手に自分の考えを伝える」、「相手の話をしっかりと聞く」、この2点を生徒に身につけさせることを特に意識して国語の授業を行いたいと思っています。

また、今年度は学校外にも様々なコミュニティを持つことができました。

個人的にも興味のあることには積極的にチャレンジしていこうと思っています。(漢検一級も頑張ります。。。


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