しんどい時、セラピーの時、点検したい4つの視点 ~四葉視点~
今回は、番組の柱でもある「四葉視点」について、概要をお話します。
生きづらさを解決するためには、この4つの視点は不可欠ですよ!
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こちらnote記事では、音声配信の「要約」を掲載します。
【※3月12日追記】文字起こし全文を、要約文に差し替えました。
「読むのは面倒!」という方は、音声配信(19分)がおすすめです。
しんどい時、セラピーの時、点検したい4つの視点 「四葉視点」
四葉視点とは、心理カウンセラーの四葉さわこが考える、セラピーに不可欠な4つの視点。
しんどい時、セラピーを受ける時は、この4つの視点で点検や調整をしてほしい。
便宜上、4つの視点に分けているが、これらは全部関連しているし、重なっている。
【1】カラダ視点
心の問題でも、まずカラダに注目して、今カラダはどんな状態かというのを点検するという視点。
カラダのコンディション、つまり疲れている、眠い、体調や状態、カラダが今感じていること、表現していることに注意を向けるということ。
①まずはコンディション
「トラウマよりコンディション」と私はよく言っている。
毎日もやもやする、生きづらいと思っているのが、実は慢性的に疲れているだけ、睡眠不足だったということがある。
②今の状態は、神経状態に現れる
神経状態とは自律神経の状態。
イライラしている、焦っている、不安で気持ちが落ち着かない時は、神経が高ぶっている。
鬱っぽい、やる気がでない、落ち込んでいる時は、神経も落ち込んでいる。
神経が高ぶったり、落ち着いたりという波があるのは当たり前なこと。人によってちょうど良い範囲があり、その範囲を超えた時にしんどいと感じる。
③トラウマなど深い内容の時は、カラダとか体感へのアプローチ必要。
頭では分かっているのにできないみたいな内容の時は、カラダが感じていること、特に体感を観察したり、アプローチしたりすると有効だ。
専門用語では「ソマティック」といい、身体的とか身体性という意味がある。
ソマティックセラピーとは、身体、体感にアプローチすることで、トラウマや無意識レベルのところを改善したり、楽にしていったりするセラピー理論。
【2】区別視点
辛い時、苦しい時に、ちゃんと区別できているかという視点。
大きく分けると外側にあるものと内側にあるものの区別だ。
① 外側にあるものの区別
外側とは、世間やネットにあふれる情報といった自分の外側、あるいは他者、友達といった人、つまり自分以外の人を指す。
外側の情報に影響されすぎている、振り回されている、支配されているということは結構多い。
外側の情報で苦しくなっていると気がついたら、適度な距離を取る。そうやって自分を守る、人と自分は違うと区別する。
親子、夫婦、家族、友人、知人などの「身近な人」はこの区別が難しい。でもその近しい人との線引きも大事。
② 内側にあるものの区別
よくあるのが理想と現実の区別だ。
無意識に漠然と理想が高い時、現実の自分をしっかり見ないと、理想に引っ張られて、現実の自分はダメだと思ってしまう。
理想と現実を冷静に区別して、現実にのっとった見方をすることも大事。
次は、内側で思い浮かぶものとの区別だ。
思い浮かぶものとは、思考や過去の記憶、イメージ、妄想や将来の不安。脳は刺激があると勝手にいろんな考えやイメージ、記憶を浮かばせてしまうもの。これにうっかり飲み込まれたり、のっとられたりすると苦しくなる。
べき思考や常に自分を責めてしまうなど、自分を苦しめる思考癖もある。
脳が勝手に浮かばせたり癖になっているような思考を、ちゃんと見極めて区別する、距離をとることが必要だ
【3】ニーズ視点
自分や相手が求めているものは何かという視点。
生理的欲求の食べたい、飲みたい、排泄したい、呼吸したい、安心や安全を求める、愛されたい、認められたい、承認欲求などもニーズだ。
① ニーズが満たされていないから、苦しい
しんどい、苦しい、生きづらいという時は、何らかのニーズが満たされていない状態。だから、ネガティブな感情が湧く。
「生きづらい」と感じている方は、何らかのニーズがずっと満たされてない。だからこじらせてしまう。何かに対してすごく過敏になったり、過剰になったりする。認められたいという欲求が満たされてないと、過剰な承認欲求として表れてしまう。
② 愛着というニーズ
哺乳類動物や社会的動物にとって、愛着はみんなが持っているニーズ。
赤ちゃんや小さい子をイメージするとわかりやすい。
寂しい時、困った時、不安な時に、自分を守ってくれる人がいて、そこに助けを求めに行く。
不安な時はその人にくっついて甘えたり、助けてもらおうとしたり…。そういう愛着対象がいる、もしくは欲しいというニーズだ。
愛着のニーズを、しっかり子ども時代に満たしてこられたか、あるいは今満たせているかは、その人の生きやすいか、生きづらいかという精神状態に大きく影響している。
【4】パーツ視点
生きづらさやトラウマ、愛着、感情といったちょっと深いテーマに取り組む時に、役立つのがパーツ視点だ。
① パーツとは。パーツ心理学とは。
パーツとは部品や部分ということ。心理学にも「パーツ心理学」がある。
パーツ心理学では、人の性格や人格は複数のパーツ、複数の人格でできていると考える。
② パーツ視点で自分を理解する。受容する。
例えば、自分の中にいる「責めるパーツ」を、「それはあくまで自分の一部(パーツ)なんだ」と捉えられる、認められるかがとても重要。
「責めるパーツ」、あるいは「自己否定に陥ってるパーツ」がいても、そのパーツに乗っ取られない、支配されないということが大事。
そのパーツをなくそう、排除しようとするのではなく、このパーツが自分の中に生まれたのには理由がある、事情があってこのパーツは生まれている。このパーツは、パーツなりに自分を守ろうとして、こういうことをしているんだ。という見方をするのがパーツ心理学。
パーツ視点やパーツアプローチすることは、自己受容、自分への思いやり、優しさを育むのにとても役に立つ。
点検したい4つの視点、四葉視点のまとめ
【1】カラダ視点
心の問題でもまずはカラダを見る。今、カラダはどんな状態か。
【2】区別視点
辛い時や苦しい時は、ちゃんと区別ができているか。
【3】ニーズ視点
自分または相手が求めているものは何か、満たされていないものは何かという視点。その満たされていないものを満たしてあげるように調整していく。
【4】パーツ視点
トラウマ、感情、生きづらさみたいな深いテーマがある時は、自分の内側に「困っちゃうパーツ」がいる。このパーツも自分の一部なんだと捉え、認めて、育てていくという見方。
このような4つの視点、四葉視点について、これから少しずつ番組でご紹介していく。
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