神経状態というモノサシを持とう(前編)
カラダ視点シリーズ第4回! 心理学よりも役立つとされるカラダ視点の肝、「自律神経に注目する視点」を今回からお届けします。
「神経状態というモノサシ」を持つことは、自分の状態を調整したり、他者を理解するのに非常に役立ちます。
今回はその入口編・前半として、
・自律神経について
・神経の高ぶり状態について
お話します。
新しい自律神経の理論、「ポリヴェーガル理論」を学ぶためにも、まずはこの基本やイメージをしっかり押さえていただきたいです!
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そもそも自律神経とは何か
自律神経とはカラダの全身を巡っていて、
全身を調整している神経のこと。
心の状態にも大きく影響している。
一般的には
アクセルの神経とブレーキの神経があると説明される。
アクセルの神経の正式名称は交感神経。
車はアクセルを踏むと前に進むように、
交感神経が効くとカラダを動かす方へ働く。
ストレスがかかると
カラダを闘うか逃げるかの方向にカラダを進める。
ブレーキの神経の正式名称は副交感神経。
車のブレーキを踏むと減速したり、止まったりするように、
カラダの副交感神経が効くと
力を抜いたり、休めたりといった
省エネモードにしていく働きがある。
人間の体にとって
アクセルもブレーキも両方が大切であり、必要だ。
車の安全運転と同じように
どちらも踏みすぎない範囲で
ちょうど良いリズムで使われるのが理想。
神経状態の3つを車の運転に例えると
・高ぶり状態
安定する範囲を超えてアクセルが踏まれていて、
スピードが出すぎている状態。
視野が狭くなり、うっかりするとハンドル取られたりして危険。
ガソリンも多く消費し、車本体や部品への負担も大きくなる。
・落ちこみ状態
安定する範囲を超えてブレーキが踏まれている状態。
さらに2種類に分けられ、
急ブレーキを踏んだ状態と、
ハンドブレーキやサイドブレーキが勝手にかかっていて、
スピードが出づらいという状態がある。
・安定範囲
車が安心・安全に運転できる状態。
アクセルもブレーキも
適度な範囲で滑らかに踏まれている。
必要に応じて加速・減速し、支障なく運転できる状態。
神経の高ぶり状態にはバリエーションがある
・闘うモード
イライラする、攻撃的になる
物事にエネルギッシュに取り組む。
・逃げるモード
不安や恐怖を感じる、
ドキドキして誰かに助けを求めたくなる。
・警戒モード
闘う、逃げるモードの一歩手前。
緊張し、疑心暗鬼になる。
・浮かれてハイテンションな状態
ポジティブな感じがするが、これも神経が高ぶっている状態。
興奮し、熱血状態になる。
・集中してテキパキ行動する
勉強や仕事をテキパキこなしている、頑張っている状態も高ぶり状態。
全てアクセルが効いている状態。
もちろんアクセル効かせる必要があるときは多いので、
良い悪いの問題ではない。
覚えておきたいことは、
アクセルをグッと踏みすぎて神経が高ぶっている状態は
神経や心身を消耗させる状態だということ。
一時的にはいいが、長く続くと反動が来て、
心身が疲れてしまう。
適度に休みを入れるのが良い。
人によって神経タイプ、傾向が異なる
普段からテンションが高めで活動的なタイプ、
つまり神経が高ぶりがちなタイプな人がいる一方で、
普段から活動レベルが低め、テンション低め、
つまり神経が落ちこみがちなタイプの人もいる。
誰かとコミュニケーションをとる時に、
あまりにも神経タイプが異なりすぎると
合わない、疲れるといったことになる。
時には相手の神経レベルやテンションに合わせることも必要。
しかし、本来の自分のタイプを無視して
無理やり合わせる必要もない。
次回は、落ちこみ状態と安定範囲について詳しく説明する。
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