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困った時の応急ケア ~不安 高ぶり時~

前回に引き続き、困った時の応急ケアをシリーズでお届けします。
今回は不安が高ぶって困った時の応急ケアです。
大事な2つの視点に絞ってお話しします。

▼LISTENでの音声配信記事はこちら

こちらnote記事では、音声配信の「要約」を掲載します。
「読むのは面倒!」という方は、音声配信(16分)がおすすめです。
ただしこちらでは、要点をまとめた画像を掲載しています。
視覚的に確認したい人は、画像だけでもチェックしてみてくださいね。



不安対策は大きく2つ。

カラダの調整と考え方の調整。
不安な時は、まずカラダをチェックして調整してほしい。
次に考え方をチェックして調整する。

四葉視点ならカラダ視点と区別視点。

今日の結論
不安対策は
まず、カラダを「今ここ」に着地させよう。
次に考え方を「今ここ」に着地させよう。

両方に共通するキーワードは「今ここ」
不安な時、不安で高ぶっている時は「今ここ」に着地していない状態だ。

カラダを「今ここ」に着地させる

「今ここ」という言い方は、心理の世界でよく使われる言葉。
時制的には今現在、この場所という意味だが、心理学の世界では「今ここ」に集中することがとても大事。
まずは「今ここ」の場所の確認と調整をしてほしい。

今自分がいる場所が安全でないなら、安全な場所に避難する。

例えば、刺激になる嫌な人がそばにいる場合、離れられるなら離れる。
テレビのニュース、ネットの情報といったストレスや刺激になるものから離れる、距離をとるということだ。
「今ここ」の自分がいる場所を少しでもマシな、落ち着く環境、空間にしてほしい。

場所を確認して調整をしたら、「今ここ」のカラダの状態を確認する。
不安な時は、だいたい上の方にエネルギーや意識がいっている。
地に足がついてない状態なので着地するようにしてほしい。

次にカラダの状態を調整する。
呼吸などが速かったり浅かったりするなら、呼吸をゆっくりする、深呼吸をして呼吸を深くするなどして調整する。

不安になっている自分の状態、たとえばプチパニックのようなテンションが高い、切羽詰まったような感じがあり、もう泣きたい、叫びたいといった強いエネルギーを内部に感じるのであれば、発散させるのも調整方法の一つ。
思い切って泣く、もう嫌だと叫ぶなどして、発散させるのが良い

カラダの状態を観察して、頭が痛い、もう頭がいっぱいいっぱいぐるぐるしているなど、頭の方にエネルギーが集中しているようだったら、逆に調整する。
つまり、頭というより、カラダや下半身に注目して動かす。

頭がいっぱいいっぱいになっている時は、考えるのをやめる、寝るのも一つの方法。
状態が悪いなら、リセットした方が良い

カラダを動かす、飲み物を飲む、食べる、ちょっと外に出て出歩く。
とにかく「今ここ」のカラダの状態を、ちょっとでもマシな着地をするほう、地に足がつくほうに持っていく調整をしてほしい。

考え方を「今ここ」に着地させる

カラダをマシな状態に落ち着かせることができたら、考え方を点検する。
考え方を「今ここ」に着地させるとは、考えていることが今ここで起きていること、わかっていること、今できること、そこにフォーカスしているか、軸足がちゃんといっているかを点検することだ。

逆を考えるとわかりやすい。
「今ここ」の逆は、過去や 未来や 推測といった内容

例えば地震が来ると不安になるというケース。
今地震が来て、「今ここ」の震度3だとする。
しかし、東日本大震災、能登半島の地震など関連づいた記憶を脳は記憶として浮かばせてしまう。
過去の不安なこと、あるいは「今ここ」じゃないところに意識が飛ぶのはよくあること。

南海トラフ地震は30年以内、いつ起きてもおかしくないといわれている。震度7、8の地震が来たらどうしようと考えが未来に飛んでしまうこともある。

地震が起きたというきっかけで、過去の記憶、未来の先取り不安に、今とらわれていないかと点検してほしい。

行き過ぎているとわかったら、「今ここ」に意識を向ける
でも今はまだ起きてない、今は震度3だった。
これから防災などの準備ができると、「今ここ」に立ち戻るようにする。

もう一つ我が家の例で考えてみる。
実は我が家は土地が低く、豪雨になると目の前の道路が時々、冠水してしまう。床下浸水になったことも2度あった。

駐車場の車も完全に浸かってしまい全損状態。保険で新車に買い替えた。

例えば、マイホーム建てる時にもっと調べて、土地が低くないところを買えば良かった、ちゃんと考えていたら大丈夫だった、と過去のことについて考えてみたり、

また浸水が起きたらどうしよう、今度は床上浸水なったらどうしようなど未来のことを考えてみたり。

コントロールできることと、できないこと

あの時こうしていれば良かった、こんなところ買わなければ良かったというのは、「たられば思考」
コントロールできない過去や未来のことについて、こうなったらどうしよう、こうすれば良かったという考え方。

「たられば思考」になっていないかと点検してほしい。
過去のことにとらわれていたり、未来の先取り不安になっていたりしたら、コントロールできること、できないことを区別する

災害も人間関係も同じ。

相手にどう思われただろう、好かれる、嫌われるなどは完全にはコントロールできない。

そういう状態になっている、自分がとらわれている、コントロールできないものに とらわれてグルグルしていると気がついたら、受けとめて「今ここ」に考え方を着地させる。「今ここ」に軸足を置くように調整を図る。

例えば、我が家の例なら、住んでしまった事実は変えられないし、別のところに引っ越すこともできない。これはコントロールできないこと。

できることとしては、水害や自然災害に対する手厚い保険に入っておく。
市に相談して、用水路に水が流れやすいようにしてもらう。実際に相談したら対策をしてくれて、前よりは冠水しにくくなった。

危険があることを踏まえて、低いところに大事なものを置かないなど、自分なりの対策をとる。

人間関係のことならば、相手がどう思ってるいるんだろうと気になるなら、思い切って相手に聞いてみる。
過去にやってしまった気になることがあるなら、これからは気をつけるようにする。
今できること、これからできることについて考えることに頭を使いたい。


不安でグルグルしている時は、だいたい自分一人で考えていて、悪く言うと独りよがりの状態。第三者の意見を聞くようにするのも良い。

誰かに不安なんだ、心配なんだと話してみる、相談する。
客観的で冷静な意見をもらうのも良いし、調べてみるのもありかもしれない。

気をつけたいのは、相談する相手選び
調べる時、ネット情報にはかえって不安を煽られる情報もあるので、調べる場所や相談する相手選びには気をつけてほしい。

そもそも、自分自身が冷静に今できることを考えられる状態になっているのかを確認してほしい。
あまりにも不安が高ぶりすぎている時は、前半にお伝えしたようにカラダを一旦着地させるように調整をする。
例えば、一晩寝てから「今ここ」でできることを考えようなど、段取りができると良い。

まとめ

不安が高ぶって困った時の応急ケアとして大きく2つ

不安が高ぶっている時、まずはカラダを点検。
カラダを「今ここ」に着地させる

次に考え方。
考え方を「今ここ」に着地させる
軸足は「今ここ」のできること。そこに立ち戻ってほしい。


【カウンセリングや相談先の1つとして】


2024年4月下旬より、少数ですが新規受付を再開します。
ご興味ある方は、メンタルサポート・アイバランスのHPをご参照ください。

茨城県守谷市のカウンセリングルーム(オンラインセッションも可能です)

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