見出し画像

具体的対応、どこを見るべき?まずはどこから?

前回の続きになります。「傾聴とねぎらい」で関係づくりができたその後。具体的な問題解決をするために、どこに注目して、どんなアドバイスを考えるか? 問題対応の時、点検すべき3つの側面と、その優先順位をお話します。

▼内容は音声配信(15分)をご確認ください。

 ↓文字起こし文章も読める、LISTEN配信はこちら


▼今回の内容を1枚で表現するとこちら

1枚まとめ画像©2024四葉さわこ ※無断転載はしないでください


▼今回のポイントはこちら

■前回の復習

悩みを打ち明けられたら、最初にすべき最低限の対応は、傾聴とねぎらい。
アドバイスよりも、先に関係づくりを行う。

■点検して対応すべき3つの側面

関係づくりができたら、次の3つの側面に注目し、
問題の原因や解決のカギを見つけていく。

① コンディション

その時の状態を意味する。
ベースの健康状態とその時の心身状態の2つがある。
四葉視点では、カラダ視点。

この事件なら
裁判でも争点になっていた
母親に責任能力があったか、心身喪失状態にあったのかという視点。

② 外的要因

環境要因とも言い、本人の外側の問題を指す。
問題解決の際、本人の改善だけではなく、
環境や周囲に働きかける必要があるというケースも多い。

この事件なら
殺人をしてしまったお母さんの外側、
つまり、家庭環境、夫の協力、姑やご近所さんとの関係、地域性、利用できる子育て支援、相談できる人の有無などを点検する。

③ 内的要因

本人の内側、内面の要因を指す。
本人の性格、見方、考え方、能力などに注目する視点。

この事件なら
完璧主義、真面目な性格、責任感が強いという母親の性格や考え方を指す。

■注意点

本人の見方や考え方、性格、これまでの対応という内的要因は重要な視点。
しかし、本人に改善させよう、意識改革を図ろうとする
内的要因の視点やアプローチだけに偏ってはいけない。

何か問題が起きたとき、原因が一つだけ、
問題を起こした人だけが悪いということは、まずない。
特に人間関係の悩みは、
原因が複数あって、絡み合っていて複合的
だからだ。

■3つの側面の中で最初に取り組むべきはコンディション

相談してきた方の健康状態やその時の心身状態を最優先に点検、
整えることを最優先する。

なぜなら、外的要因・内的要因に取り組むにしても、
本人のコンディションが悪すぎると取り組むことができない
から。

たとえば
地域の子育て支援や行政へ相談するといった
外的要因へ交渉するにはエネルギーと準備が必要。
本人に気力や体力がなければ、できない。

疲れきっていたり、不安で高ぶりすぎていたりするときは、
物事を冷静に考える力や、言われたことを受けとめる余裕がない。
内的要因にアプローチしたくても、
受け入れられるコンディションになっていなければ、効果がない。

コンディションの確認は
カウンセラー側、働きかける側にも必要

働きかけようとする側が、
興奮しすぎていたり、疲れすぎていたりすると、
言い方がきつくなったり、感情的になったりして
相手が受け取れない、伝わらない可能性がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?