車の査定に行った話②/③

車屋にこいつを持ってきたのは理由が２つある。
ひとつは点検、もうひとつは査定だ。

そろそろ車検だし見ておいてもらいたかったし、こいつがいくらで売れるのか知りたかった。

もし、車検にもかなり修理が必要だとしたら、高い金払って直すより新しい車買った方が安上がりの場合もある。
まだ半年あるし、査定するなら今だと思った。

中をどこも直さずに済むとしたら、車検代は10万円くらいだ。
査定と車検代を天秤にかけた判断になる。

新車を買う余裕はないが、車が動かなくなったら困る。
僕は車があるからカラオケに行かずに済んでいるのだ。

しかし、値がつかなくなるまで放っておきたくない。
ある程度の値が付くうちに売っておかないと次が大変だからだ。
下取りなしで車買うためには、まとまったお金が必要になるからだ。

査定自体は結構すぐ終わった。
点検と合わせても2時間なかった。

僕はドキドキだった。

おじさん「え〜まずは点検の結果ですが、ざっと見た感じ車検はギリ大丈夫そうです。今すぐ直さなきゃいけないところはありません」

僕（ホッ）

僕「それで、査定は・・・・」

おじさん「え〜査定金額はですね、見積もらせていただいたところ・・」

僕（ドキドキ）

おじさん「2000円です」

え！！！！！！！！！

2000円！！！！！？？？？？？

車が！？！？！？！？！？！？！？！？！？

そんなことある！？！？

嘘だろ！何万単位でしか数えないと思ってたわ！！！
僕の愛車2000円かよ信じられねぇ！

ひとしきりビックリした後冷静になり、なんだか笑えてきた。

あなたは自分の車がダブルチーズバーガー4セット分だと言われたことはあるだろうか。

あなたは自分の車が今着ている服より安いと言われたことはあるだろうか。

あなたは自分の車がスマホの1/60の値段だと言われたことはあるだろうか。

僕は、ある。

笑みを浮かべながら、僕はこいつが動かなくなるまで一緒にいてやろうと決めた。

逆にどこに2000円ついたんだろう。
分解してバラ売りしたほうが高く売れるんじゃないか？