見出し画像

「こうあってほしい」と願望ありきで物事を見ると痛い目に遭う(遭った)

コミュニケーションは生きていくうえで避けては通れない。
仕事でもプライベートでも一緒。

だけどトラブルの主要な原因はコミュニケーション不足だったりする。
言ったはず、伝わったと思っていた、~してくれると思ったのに。

「思い込み」とは恐ろしいもの。
起こった出来事に対して余計なバイアスが掛かる。

特に厄介なのは「こうあってほしい」という願望だ。
願望ありきで物事を見ると都合よく解釈してしまう。
そして最後に大ゴケする。

思い込みは事実と解釈を逆転させる

恋愛が分かりやすい例かもしれない。

あれは私がまだ学生だった頃。
けっこう距離感が近い女性が居た。
コミュ障の私にも明るく話しかけ、つまらない話も笑ってくれる、あとボディタッチもあった。
あとかわいい。

「え、もしかして自分のことが好きなのかな」
そう思って振り返ると、確かに脈がありそうだ。

だってあんなに近づいて話すし、休憩時間にわざわざオレのところに来るし。
毎日オレに話しかけてくれるし。
あといつも楽しそう。
え、もしかして・・・!

・・・
我ながらチョロいやつだ。

結局その子は性格も見た目もイケメンなやつと付き合った。
つらい。

勝手に舞い上がって勝手にヘコむ。
マッチポンプ系男子。

でも客観的に見たら当たり前だった。
そもそも彼女は私以外の男性にもたくさん話しかけていた。
あと誰に対しても距離感が近かった。

要するに当時の私は事実を客観的に見ていなかった。
代わりに「オレのことが好きなんだ」という解釈を補強するために事実を利用していたのだ。

思い込みは恐ろしい。
結論ありきで事実をいくらでも都合よく解釈できてしまう。

事実を書き出して冷静に見てみよう

学生時代の恋愛だったらまだマシだ(いや、つらいけど)。
仕事で同じような思い込みがあると面倒なことになる。

「Aさんはこのプロジェクトに協力的だ」
「Bさんには事前に説明しなくても大丈夫だろう」

こう思い込んで、いざ会議に臨むとボコボコにされることがあった。
思い込みで物事を進めると予期せぬところで足元をすくわれる。

だから大事なのは事実を書き出すことだ。
この人はどんな行動をしたか、どんな発言をしたか。
解釈を入れずにまず事実を書いてみる。

そのうえで自分の解釈を付け足してみる。
本当に協力的なのかな、単に自部署にとってメリットがあるときは協力するだけじゃないかな、とか。

それでもやっぱり思い込みで物事を見てしまうときはある。
そんなときは「他の人が同じ行動をしても私は同じような解釈をするかな」と考えてみる。

最初から思い込みで物事を進めることと、事実を踏まえて考察を進めることはぜんぜん違う。
考えるのは面倒くさいけど、思い込みによってどんでん返しがあるほうが面倒くさい。

何回か思い込みと都合の良い解釈をして痛い目を見てきた。
だからこそ事実をベースに人間関係を振り返ることも大事なのだ。
それが自分自身のこころを守ることにもつながっていく。

この記事が参加している募集

この経験に学べ

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?