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【音楽経済】日本人ハンドパン路上演奏者(フランス/パリ)

ルーブル美術館辺りを歩いていると、聞いたことのない優しい音色が響いてきた。
UFO のような形をした物を黙々と叩いている。 音色も見た目も珍しいから次々と人々が立ち止まる。楽器専用ケースの一方をマネーボックス代わりにして、もう片方には色とりどりの折り鶴が折られていた。

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ハンドパンという楽器らしく、この楽器で路上ワークしながら世界中を旅しているという。 出勤日数:週3~4日、出勤日時:17~23 時、出勤場所:音色が届きやすい場所で演奏に入り込める場所。1 日の売り上げ:MIN 5,000 円 MAX 20,000 円。

「なぜこの楽器を始めたの?」
「打楽器だけど音階があって面白そうだったし、ピースフルな音色なのも気に入ったんだ」
「この楽器いくらくらいするの?」
「20 万円くらいしたよ。まだ大量生産できる楽器じゃないから高いんだ。でも路上ワークで買って2ヵ月で回収したけどね」
「なんで折り鶴を折ってるの?」
「子供たちがお金を入れてくれる時に、なにかお返しがしたいと思って、折り鶴を用意しているんだよ」
「お金より大切なものは?」
「楽しむという心持ち。楽しめばお金はなんとかなるよ」
「将来に対する不安はある?」
「特にない」
「あなたにとって神ってなに?」
「宇宙だ」
宇宙の隅々まで響き渡るようなピースフルな音色を彼は黙々と奏でていた。子供がお金を入れてくれた。 彼は笑顔で折り鶴を子供に渡し、子供は笑顔になって親の足元へ帰っていった。

1. 大 14

Facebook, Twitter, Instagram: ‘handpanjourney’
Youtube channel → ハンドパン・ジャーニー


路上大学の公式教科書
「路上ワークの幸福論」(CCCメディアハウス)

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