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提案を受け入れてもらう土台づくり

このnoteの概要

こんにちは、村井庸介です。

就職・転職における内定取り消し、自宅待機が増え今後のキャリアについて悩む方の話を聞く中、僕が世の中に貢献出来ることは何かと考え、働き方・キャリアについて、出版した2冊の著書をもとに、このnoteを始めました

前回からは、「GISOV」を使って提案をする際に注意すべきポイントを、解説しています。前回は、実行の際のハードル設定についてお伝えしました。
今回は、そもそも提案を聞いてもらうために心がけたい点について、お伝えしていきます。

「提案者」は自らも率先して汗をかく

もうひとつ、共感を得てメンバーのモチベーションを維持するために大切なことがあります。「提案者」が自ら動くということです。

このnoteでも書いたメガネチェーンの事例でいえば、「キャラバン」への参加がそうです。

「今度、経営なんとか室に来た、頭でっかちの若造が、いきなり勝手に無茶なことを言い始めた」
―そんなふうに当事者が感じていたとしたら、なかなか動かないでしょうし、もし動いたとしても、どこかに「イヤイヤやらされている」というメンタリティが残ります。

これは当然の心理だと思います。「現場のことは自分たちがいちばん知っている」というのは、仕事に対する誇りでもあります。その誇りを踏みにじられる(あるいは、どこかでそう感じてしまう)ような行為は、誰だって拒みたくなるでしょう。
だからこそ、「提案者」自身が率先してプロジェクトの現場に立ち、メンバーとのコミュニケーションを図り、ともに働く姿を見てもらうことで納得してもらうべきなのです。

いわば提案の本気を見せるのです。

「決して理屈をこねくり回して思いついただけのものではありません」
「一緒に成功させて、みんなでよくなりましょう」
「私は本気です」

そうした「提案者」の想いを伝えるためには、一緒に汗をかくことがいちばんの近道です。もちろん仕事の分担はあるでしょう。

しかし、「私は、こっちの仕事に責任を持って精いっぱいやります」「みなさんは、そっちの仕事をがんばってください」「目指すゴールは同じなんです」という想いは必ず伝わります。

提案したからには、成功させるために、一緒になって泥にまみれる覚悟。それこそがプロジェクトを成功に導きます。

相手に押し付けない_「ハンマーを持つとすべてが釘に見える」落とし穴

ある解決方法を見つけると、ついついどんな問題も、そのやり方で解決してしまおうとしがちです。
とくにコンサルタントが陥りがちな落とし穴でもあります。

「これはいい」とばかりに、杓子定規に上司や顧客にぶつけているだけでは、「おまえに言われなくても、そんなことはわかっているよ」と思われたりします。成果を出す、提案を承認してもらうどころか、誰も協力してくれなくなり、成果から最も遠い結果となりかねません。

現場は「ヒト」で動いています。そして、どの現場にもこれまでやってきたやり方があるのです。

そもそも、どんな場面でも必ず使えるような万能の「フレームワーク」など存在しません。SWOT分析と3C分析を駆使して、論理的に「あなたの会社の弱点はここですね」と指摘されても「そうだね」で終わりです。

「フレームワーク」はあくまでも道具です。

打つべき釘があるからこそ、ハンマーという道具が役に立ちます。
上等なハンマーを手に入れたから、釘を打ってみたくてたまらなくて、何でもいいから釘に見立ててたたいてみる。それはおかしな話です。

道具はあくまでも道具。問題は、その道具をどんな場面で使って、その結果として何を、いかにして生み出すかなのです。

本日は、土台作りの重要性についてお伝えしました。
聞く相手も人間です。これまで大事にしてきた文化、習慣、価値観があります。それをまずは理解しようと努め、尊重することが大事になります。

出展:どんな会社でも結果を出せる! 最強の「仕事の型」

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