[65] 永遠
冗談でも
本音でも
滅亡を願ってしまうほどの苦しさが
あるけれど
垣間見る うつくしさに
くやしいくらい
見惚れてしまうから
うん
わるくないって 笑ってしまえるの
どんなに憎しみに苛まれようと
どんなに悲しみに泣きくずれようと
もう恨んだりしないわ
わたしは知りたいのよ
不可思議な
このほしのことを
なぜここに産まれ落ちたの?
ままならないことで満ちてしまうのはなぜ?
とてつもなく不安に駆られる
夜の準備なんかいらないわ
むなしさばかり集めるクセは
いつになったら治るのかしら……
わたしは愛したいのよ
不可思議な
このほしのことを
永遠という 甘やかなひびき
ぞっとするような怖気を 隠し持っているのね
終わってしまう事実に
だれもが突き当たり 途方に暮れる
それでもやっぱり
うつくしいって感じられるから
ぼんやり者のわたしでも
甘いお菓子を 頬張っていられるわ
わたしは生きたいのよ
不可思議な
このほしのうえで
※幻想宇宙でうたう星々
(耳をすませば星の声 前編)
お読みいただきありがとうございました。なにか感じていただければ幸いです。