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この世の本当の神様は物理現象

あけましておめでとう…と言いたいところだが、新年早々、大地震に飛行機事故と、全くおめでたくない。

新年なのに気が重いのは、ニュースのせいなのか、寒さに弱い自分の体調のせいなのか…。よくわからないけれども、とにかく被災した北陸の地域には、一刻も早い復興を願うばかりである。

今日は家族で初詣に行った。

毎年神様に祈るのは「平和な1年になりますように」なのだが、今年は祈る前から震災が起こってしまうというイレギュラーな展開に、「今年はどうなってしまうのでしょうか?」とまさかの疑問系を投げかけてしまった次第…。

けっきょくのところ、どんなに宗教を信じようとも、「物理現象」という万物を支配する「掟」からは逃れることはできない。ゆえに僕らにとっての本当の神は物理現象であって、この宇宙に生きる以上従わざるを得ないのだ。

ただその神はあまりにも非情で残酷なことが多々あり、その中で生きるための人間の心得や、精神的な緩衝が宗教の役割なのではないかと思わなくもない。

僕は方丈記や、仏教の諸行無常的な概念が好きなのだが、それは自然による強制的なスクラップに、幾度となく見舞われてきた日本人の、生きる心得であり、知恵であろう。「覚悟」ともいえるかもしれない。

万物は常に移り変わり、昨日と同じ今日はない。地震であろうと、津波であろうと、僕らは日本を流れる物理の物語とともに生きるしかないのだ。

初詣のおみくじは「中吉」であった。今年も諸行無常の精神で生き抜きたい。


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