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批評 『スプリント:人類最速と呼ばれるために』、NETFLIX、2024年

本作は、陸上世界記録を破ろうとする、アスリート達の群像劇である。密着するのは、いづれもが陸上短距離100m走、200m走の選手である。2023年シーズンのダイアモンドリーグからブタペスト世界陸上まで密着したドキュメンタリーである。

主役は、シャキャリ・リチャードソン、ノア・ライルズ、シェリカ・ジャクソンである。いづれもが、パリ五輪に出場予定である。シェリカ・ジャクソンについては、7月10日に行われた大会で、ハムストリングを痛めたようだ。現時点では、出場するかどうかは分かっていない。

シャキャリ・リチャードソンは、絶好調のようである。国内の選考会で、今シーズンの全ての大会での記録を超えたタイムを出した。ノア・ライルズも、絶好調のようだ。7月20日に100m走で自己ベストの9.81秒を記録した。

陸上競技のクライマックスである、100m走の金メダル最有力者2人について、知れるという意味では、本作品は貴重である。
しかし、密着ドキュメンタリーであるので、何か陸上短距離走について深く分かるものではない。また、「人類最速になるために」というような科学的なものではない。

ただ、物語は非常にいいテンポで進んでいくので、途中で見飽きるということはないので、時間があれば、ぜひ見てくださいというのが私の正直な感想である。

英語の紹介文では、「ほんの数秒で結果が出てしまう陸上短距離走に、人生をかける、アスリート達の心理に迫ろうとした」とあるので、その点に興味がある方は、ぜひ見てください。




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