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忘れられた傑作たち 『狂気の左サイドバック』、一志治夫、新潮社、1994年

「ドーハの悲劇」から、もう30年経つ。感慨深い。
私はまだ小学生であったが、この試合をテレビで観ていた。
この本は、Jリーグ前夜、「サッカー日本代表」が帯びていた圧倒的な熱量を、感じさせてくれる。

私が読んだスポーツ・ノンフィクションでは、トップ5に入る傑作である。

もし、あなたがサッカーファンであるなら、間違いなく読むべき本である。
当時を知らない方に案内すると、この「狂気の左サイドバック」とは、都並敏史氏である。

改めて、読んでみて感じたのは、「国を代表する」ということの難しさである。都並自身も認めているが、自分が狂気に駆られ、無理をできたのは、まだ、アマチュアだったからだという。

果たして、今プロ選手はどのようなモチベーションでオリンピックに参加しているのであろうか。

パリ五輪を前に感じた。

既に、絶版となっているが、古本なら300円ほどで買えるので、ぜひ読んでもらいたい。




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