見出し画像

イサム・ノグチ 「発見の道」

@isamunoguchi21
#東京都美術館



イサム・ノグチは彫刻のみならず、舞台美術やプロダクトデザインなど様々な分野で大きな足跡を残し、その生涯を通じて一貫して彫刻家であり続けました。展覧会は3章に区切られ、1章は彫刻とは何かを問う空間として「あかり」のインスタレーションや代表作品「黒い太陽」などが展示されています。2章はかろみの世界を日本の伝統文化の軽さを作品に取り込んだ「あかり」のバリエーションや遊具彫刻「プレイスカルプチャア 」が展示されています。石の庭と題した3章は彫刻と空間は一体であると考えていたノグチのニューヨークと香川県のイサム・ノグチ庭園美術館の空間が再現されています。晩年に取り組んだ石彫はノグチ芸術の集大成が3章で体感しイサム・ノグチの核に触れるような空間になっています。※資料参考に

1章の「あかり」のインスタレーションに空間が開けて出迎えられたように包み込まれる感覚になりました。点在する彫刻はどこかでイサム・ノグチの作品を見たことがあったことを思い出していた。日本とアメリカと二つの祖国を持ちアイデンティティの葛藤や制作理念を少しずつわかってくると2章の「プレイスカルプチャア」の面白さや親しみが湧いてきた。遊具彫刻は子供が自由に遊ぶことで生活の中にある彫刻、なんの特別なものでない生活の一部であるという。
「人間は石から生まれて石に戻る」というVTRが流れていた。3章の石の庭園で言葉が生きていた。雨風にさらされ日に照らされ乾き影を作る。その姿は人だと思った。
生活の中でアートとは彫刻とは…と、考えていたことが何だか一本の筋が通ってすっきりして3章の空間は本当に居心地の良い間(時間・空間)でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?