見出し画像

起業家を辞めて会社員になって1年半。いまだからこそ思うこと。

お久しぶりです。
ヨシキです。

ウェディング特化のフリマ「マリマ」を閉じてから早1年半。
クローズしてから1年弱は電通で広告マンとして働き、現在はリブ・コンサルティングというコンサルファームで新規事業開発に特化したコンサルタントとして仕事をしています。

何気なく自分が起業していた頃の文章やメモを読み返していました。

いろんなことにチャレンジしては壁にぶつかり、軌道修正を繰り返す日々でした。

失敗ばかりですが、ユーザーの方々から喜びの声をもらったり、オススメですとSNSにシェアしてもらったりと嬉しいことも。
しかし、自分がやっていたサービスでは、実現したいビションに近づけないと判断してクローズしてしまいます。

それがですね、もうサービスをクローズして1年半以上経つのに、いまでもたまに「クローズしたのは時期尚早だったね」とか「もったいなかったね」などの言葉を頂くことがあります。大半はお世辞かと思いますが、確かに言われる通りかもしれないなあと感じることもあります。

「理想とした世界を実現することが厳しくなったので仕方ないんです…」と思う部分もあるのですが、最近、コンサルタントとして仕事をする中で、そのように言ってくださる方がいる理由がわかってきました。

そう言ってくださる人たちは経営者、もしくは経営層のメンバーが多いです。具体的に言うと事業をゼロから立ち上げる経験をしたことがある人たち。

現在、新規事業開発に係るコンサルティングの仕事をしているので、当然ですが新規事業の立ち上げに関わることが多いです。
そのように過ごしていると、「誰の」「どんな課題を」「どうやって」解決するのか考える機会が増えます。そして、実際に解決策をつくって、その解決策が世の中で受け入れられるのか確認していきます。
PMF(プロダクト・マーケット・フィット)を目指して、仮説を立てて、検証することを繰り返していきます。

で、これが意外と大変なんです。
新サービスを作るとなると、マーケットがあるかニーズがあるのかどうかも分からないし、ニーズを見つけてもプロダクトがそのニーズを満たすのかわかりません。ここに皆んな苦労するわけです。(もちろんもっと色々ありますが、、笑)

しかし、僕がやっていたサービスは、ある程度検証を進められていたし、解決すべき改善点もだいぶ具体化していました。ただ、問題だったのは当時の僕がその価値をキチンと理解していなかった点。

当時2つのサービスをやっていましたが、メインは「マリマ」と言うウェディング用品に特化したフリマサービスです。
こちらの記事を読み返していて思い出したんですが、短い運営期間ながら1万人以上の方々がサイトを訪れ、ほとんどの人が7~8ページを閲覧して、さらにユーザーは25~34歳の女性が9割弱を占めていました。

そういえば、当時はMVPという概念を理解していませんでした。
MVP (Minimum Viable Product)とは、最小限の機能ながら顧客に提供することで、フィードバックをもらい、プロダクトを改善していくための検証を進めるものです。もちろん同時にニーズがあるかないか、このソリューションで顧客の課題が本当に解決できるのかどうかも検証していきます。

マリマは、外注した基盤を借りて運営しているウェブサービスだったので、プロダクトについては自分が思い描いていたものと、相当な乖離がありました。当時はそれも許せなかったのですが、今では、それでも良かったんだと思います。
実際に使ってみて喜んでくれるユーザーがいることが確認できたし、ソリューションとしても大きく間違ってはいないことが分かったので。

マーケットとニーズとソリューションの確認ができた。
しかし、次のステージには進まない選択をしたというところです。

実際のところとしては、ウェディングに一生懸けるくらいの自信や信念を持てなかったことや、資金調達をして、アプリを制作して突き進むための覚悟がなかったんだと思います。

ただ、ユーザー獲得でもマネタイズでももっと真剣に向き合うべきだったし、逃げ出したことに間違いはありません。覚悟すれば開ける道もあったんだと思います。(本当に言うは易しなんですがw)

----------------

現在、新規事業のコンサルティングをしていると当然ながらイケてないサービスもあります。
そのようなサービスがPMFできるか検証していくのですが、プロダクトがイケてない場合は、このままでは厳しいのではないかという検証結果が出てしまいます。しかし、検証できたことも、プロダクトの課題がわかったことも捉え方次第では前進です。

僕の場合も、「このハードルがクリアできれば伸びるかも!」という部分が見えていたので、前進していたと言えます。可能性もゼロではなかったはず。だから、クローズしたのは時期尚早だったし、もったいなかったとも考られるでしょう。

それと、クローズした理由について、、、
最近、とある伝説の経営コンサルタントからこんな話を聞きました。

江戸時代の傘張り浪人の話です。
当時生活費の8割を笠張りで稼いでいた武士。
自分が正しいと信じることをするために他で稼ぐという考え方。
実は、フェラーリはF1をやりたいから車を売っている というように、本当にやりたいことをやりたくないことで持続している会社は意外と多いそうです。

僕もビジョンを本当に実現したかったのであれば、執着心を持つ必要があったと反省する部分が多いにあります。

とはいえ、今から同じことをやって繰り返すのも違うのでしょう。
あのタイミングでクローズを決めたからこそ出会えた人や仕事もたくさんありました。目の前のことに真剣に向き合って、新しいアイデアを形にしていくしかないんです。

複数持っていたブログメディアもめっきりと更新していませんでしたが、noteで文章を書くことを再開していこうかと思います。Twitterもフォローしていただけるとめちゃくちゃ喜びます。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?