面倒なことも楽しい(バイト)
昨晩はいつものガソリンスタンドで5時間、夕方勤務して、深夜0時頃帰宅。
今さっきまで、18時間近く寝ていました・・。
勤務先が2つの上、朝まで13時間ぶっ通しの勤務が週2回、夕方5時間勤務が週3回という変則シフトのため、なかなか生活リズムが整わないです。勉強時間も激減してます😓
これまで、新聞配達、プログラマー、郵便配達と、ほぼ一人作業がメインの仕事ばかりだったので、夕方勤務でエネキーの営業をしたり、給油の操作に戸惑っているお客さんをサポートしたりといった接客はなかなかに新鮮です。
対人関係が苦痛過ぎてウツ発症して20年以上人生回り道した自分ですが、実は接客は得意だったようで・・。営業で目立ち過ぎると夜勤に入れなくなりそうなので、逆にパフォーマンス落としてます。
他人を怒らせないスキルが高いのは前から自覚していましたが、まさかこの歳になって新しい自分を発見するとは、驚きです。
夜勤は夜勤で、面倒なことも起こりますが、同じ要領で波風なく、時間が過ぎて行きます。
一番嫌だったのは、二十歳行って無さそうな金髪の若者の集団がガソリンスタンドの給油口付近を溜まり場にして、20分、30分経っても帰る様子がないとき。
車の調子が悪いのか、ボンネット空けて、近所に響き渡るような爆音でエンジンを吹かす、大声で喋る。営業妨害やん、たとえ悪気は無くとも、他のお客さん入れないやん、バイトの自分には痛くも痒くもないけど、その分売上が数万円は減るんやで、やってること泥棒と変わりないんやでと、冷静に考えれば考えるほどムカついて来る。
死ねば良いのに・・と思ってしまう。
今後、夜勤の度に溜まり場にされたらかなわんわと思い、声を掛けることに決める。
まず、「死ねば良いのに」という雰囲気はちょっとでも出すと反抗心を招いて今の100倍ややこしくなるのは間違いないので、知り合いか、近所の人に話すときの設定に入り込む。
人は、何を話したか、何をしたかよりも、どう話すかのディテールが大事だと思う。そして、そのディテールから相手は、僕がどんな立場で、どんな意図で話しているかといった、僕の「キャラ」に対して仮説を形成して、僕が実際に言うことの一つ一つと同じかそれ以上に、その「キャラ」に対して反応する。
心の中で何を思おうが自由だし、実際に目の前にいて話したり、何かをしたりする機会でなければ、心の中でどんな暴言を吐こうが、死ねばいいのにとか、脳みそ腐っとんのかとか思おうが構わないし、そういう素直な感想を持つ自由があるから、嫌なことは避け、良いことが起こるよう生活を整えるという健全で妥当な動機を形成できる。
ただ、一旦、相手を前にして、言葉や態度が相手に届く範囲に入ってしまった場合、「敵」モードだと取れる手段が少なくなりすぎてしまう。敵意に反応した相手はどんどんこちらがしてほしくないことをしてくるし、こっちはこっちでどんどんイライラが溜まって、やがて爆発してしまう。
そういった訳で、話し掛ける前に、件の金髪の若者集団が知り合いとか近所の人である、という設定に入り込んで、喋ってみる。車の調子が悪そうなのは確かだから、車の心配をするような言葉を選ぶ。ただし、ちょっと大きめの声で、怒られてるのかということも思われるくらいの声量で、嫌な感じも3%ほど混ぜる。
「車、調子悪いんですか?」
「そ、そうなんっすよ! すみません、すぐ出ます!」
良かった。すぐ行ってくれそう、という気持ちはおくびにも出さず、
「もしかしてJAFとか呼んでますか?」
と、やや声を和らげて言ってみる。もし呼んでたら、給油口から離れたところに移動してもらって、ご近所から苦情が来ない程度に静かにはして欲しいけど、待ってても良いよ、というつもりで。さっき死ねば良いのにと思っていたことは自分でもすっかり忘れて味方モードに入れている。
「良いです! 良いです! もう行きます!」
ありがとうー。と思うと同時に、もう一言。
「ごめんねー。大丈夫やったら良いけど、ここ、夜の8時超えたら洗車場の掃除機の音がうるさいって苦情来るくらい、ご近所さんにも音が響くから(=これからは気をつけてね)。」
あくまでも、手前のボロ車のエンジン音不快なんやということを頭から排除出来ているので、敵意を煽る言葉は出て来ず、スムーズに事は進む。逆に車大丈夫かなーとか、仏みたいなことを思っている。さっきまで死ねば良いのにとか、思ってましたけど・・。
僕自身も、「設定」に影響されているわけです。
そして、若者達が帰った後は、無人に思って溜まり場にする輩が来るのを避けるため、店内に電気を付けるルールが僕の中で一つ増えました。
自分は嘘つきなのか・・とも思う一方、想像上でも、生の現実に被せられる「敵意」以外の設定レイヤーを持つのは大事だなと再確認しました。
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