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効果的な指導には「承認」が1番

 

今日の要点


・承認で大人も子どもも引き寄せよう
・承認とは日常のコミュニケーション
・承認は「量」が大事
 
 

はじめに


 
「俺の言ったこと伝わってないかも?」
「何度言っても同じミスばかりして…。」

 
後輩や子どもたちに対して、こんな気持ちになったことはありませんか?
 
自分の言葉や思いが相手に届いていない。そのように感じたとき、あなたはどうしていますか?
 
同じことをもう1度言う。
 
言い方を少し変えて言う。
 
別の人に言ってもらう。
 
 
どれもうまくいきそうにありません。

 
自分の言葉や思いを相手に届かせるには、相手の心の構えを変えなくてはいけません。
 
 そのためのキーワードは「承認」です。
 今回は、炎の講演家 鴨頭嘉人氏の書籍から「承認」について紹介したいと思います。
 また、鴨頭氏は会社の上司と部下を念頭に置いて書いていると思いますが、学校現場での教師と子どもの関係にも転用できると思います!この知見を学校現場でどのように使えばよいか、私なりに考えた具体例を上げていきます。
 
 
 

1 日常的に後輩や子どもたちを承認しよう


 
 マズローの5段階欲求はご存じでしょうか?
 ①生理的欲求 → ②安全欲求 → ③社会的欲求 → ④承認欲求 → ⑤自己実現欲求 と進んでいきます。
 
 ①、②は物質的に豊かな日本では、満たしやすくなっています。
 ③は会社や学校に所属していれば、満たされます。
 つまり、会社や学校では、④の承認欲求を満たしてあげることが大切です。
 日常的に後輩や部下、子どもたちを承認し、良好な関係を築いていくと、あなたの言葉や思いが彼らに届きやすくなるし、一つ上の段階の自己実現欲求を満たしていこうという彼らの意欲を育てることもできるのです。
 
 

2 なぜ承認が人を引き寄せるのか

 
 上で書いたように、良好な関係を築くことができるからです。
 
 ただし、いい結果が出たときだけ褒めるとか、よくないときだけ叱るとか、「一面だけを見て言葉を掛けてきてるな…。」と後輩や子どもたちに感じられてしまっているようではいけません。
 
「褒める」も「叱る」も特別なコミュニケーションであり、それと比べて「承認」は日常のコミュニケーションです。
 


上司が自分のことを「見てくれている」と感じている状態が、承認されているという状態です。

鴨頭嘉人『稼げる話術』

 
 つまり、いいときも悪いときも自分を見ていてくれているという感情を後輩、部下、子どもたちがもつことが、あなたとの良好な関係を作ることにつながります。そして、その状態があなたの言葉や思いが届きやすい状態になっていると言えるしょう。 
 


3 5つの承認場面を作ろう


 

(1)結果承認

 よい結果が出たので褒めることです。
 学校現場で考えると
 「100点だったね。よかったね。」
 「絵画のコンクールでよい賞に入ったね。」
 「徒競走1番、すごいなあ!」

 

(2)プロセス承認

 結果が出るに至ったプロセスを承認するとです。
 学校現場で考えると
 「100点だったね。あんなにたくさん漢字練習したもんね。」
 「コンクール入選おめでとう。細かいところまでがんばっていたよね。」
 「徒競走1番やったね。休み時間にも練習していた成果が出たね。」

 

(3)行動承認

 行動そのものを承認することです。
 学校現場で考えると
 「漢字練習毎日がんばったね。」
 「細かいところまでがんばって描いていたね。」
 「休み時間も練習していたね。」

 
 (2)との違いは、結果については触れないところです。
 

(4)意識承認

 行動していたかどうかに関わらず、意識を承認することです。
 学校現場で考えると
 「ごみを拾おうとしてくれていたんだね。」
 「素早く行動しようとしていたんだね。」

 


(5)存在承認
 存在していることを承認することです。
 学校現場で考えると
 「今日も来てくれてありがとう。」
 「いてくれてうれしいよ。」

 


 以上、5つの承認を紹介しました。その上で、一番大切なことは次の通りです。
 


 承認は「量」が大事なのです。いちど承認しただけで、劇的に部下が変わることはありません。
 とにかく部下を承認する機会そのものを増やすのです。
 

鴨頭嘉人『稼げる話術』


 
いかがだったでしょうか?
 私自身も、初任者さんが「はい。」というわりには伝わっていないことが多々ありました。「なぜやらない!?」などと怒りにも似た感情を抱えていましたが、鴨頭氏のいう承認は「量」が大事という言葉を聞き、まだまだ足りていないと考え直しました。
 ぜひ、日常のコミュニケーションの中で承認を意識的に取り入れてみましょう。「そんなところ見てくれているんですか?」と相手に言わせるくらい、私自身もがんばっていきます。
 
 
今回の記事が、わずか1ミリでもあなたの助けになっていればうれしいです。
 
それでは、今回も私の大好きな寅さんのせりふでさようなら。
 
「夢なんて見てないでぐっすり眠りましょう!」
 

今日のまとめ


・承認で大人も子どもも引きつけよう
・承認とは日常のコミュニケーション
・承認は「量」が大事

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