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客観的に自分を振り返る力が、幸福度を高めるということ

いくつかの大学でキャリアアドバイザーをしている。学生と接する中で、自分を客観的に振り返り、誰かに主体的に相談し、フィードバックから気づいたことを素直に取り組む人は、改善.成長が早いと感じる。

今年は就職活動で苦しむ学生が増えている。「最終面接で落ちてしまいました。これからどうしたら良いでしょう」「web面接ばかりで、対面面接初めてだから練習したいです」などなど。

様々なタイプの学生がいるが、中でも面談の前に自分を振り返り、うまくいかなかった原因を分析したり、疑問点をまとめてきたりと主体的に相談に挑む人は、気づきが多い。
また、第3者の目で見た客観的な意見を素直に受け止め、自分が気づかなかった視点を学びに繋げ、行動に結びつける人は成長が早く素晴らしい。

ある学生が、対面面接対策に来た。ある企業の最終面接に向けた練習だ。1時間の面談の中で3回実施した。毎回、自分を振り返り改善点を出し、私からのフィードバックを受けて、素直に修正を繰り返した。はじめは、緊張してガチガチ状態。ロボットかなと思うほど早口。2回目は、ゆっくりわかりやすく伝えてられるようになった。「もう一度やりたいです!」と自分から3回目に挑み、リラックスし意欲的に自信を持ち対面面接が出来るようになった。修正力、応用力が素晴らしい。素直さと謙虚さ、主体性がある人は吸収力が違うと実感させられる。

この学生、無事最終面接をクリアして内定をもらったようだ。それも内定が出てすぐに連絡をくれた。気持ちを行動に移し表現してくれることで、また応援したくなる。これが、人間関係を築くポイントではないか。

最近読んだ【insight -いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力】に、「自分自身のことや、他人からどう見られているかを理解している人間の方が幸福度が高い。そういう人々の方が賢明な判断をする。」と書いてある。内的自己認識(自分の価値観、情熱、野望、理想とする環境、行動や思考のパターン、リアクション、そして他者への影響に対する内的理解のこと)と外的自己認識(周りが自分をどう見ているかを知る力)が出来る人は、より強固で信頼度の高い関係を築くことができると。

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私も一緒に仕事をした人などにフィードバックをお願いするようにしている。例えば、講座などの後に、講座の目的に対して、良かった点と改善点のフィードバックをしてもらう。自分が考えていたこととフィードバックでの視点が同じであれば、「よし!自己認識一致してる」と密かに思ったりしている。なかなか人に自分のことをフィードバックしてもらえる機会はない。機会を作っていくことで「自己認識の力」を付けようと考える。

この話を別の学生(現在3年生)としていたところ、「ぼく、友人3人と1週間ごとに振り返りをしていて、お互いにフィードバックしあってるんです。1年間続けようと思います。」と言っていた。就職活動に向けて、自分に合った仕事選択がしたいからと取り組んでいるようだ。「ぼく、意識高い系なんです(笑)」と。「すごいね!」と感心してしまった。

自分の仕事や人生について、自分の人生選択について意欲的なことは、結果、未来の幸福度の高さに繋がるのだと思う。

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