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二ホンを良くしたい人の参考書&「異人」応援本『シン・二ホン』感想文


はじめに

この度、「シン・ニホン公式アンバサダー」に就任できた私は、東京都のはじっこの清瀬市で「探究自立型教室シン・スクール」という小さな教室を1人で運営しています。そんな小さな存在でも、「日本が良くなってほしいなー」と大きな願いを持っていて、目の前の我が子も含めた日本の子どもたちが、ワクワクして生きてゆける未来となることを本気で信じています。

そんな「小さな存在でも、願いだけは大きな人」にとって、『シン・ニホン』は、勇気とパワーを受け取ることができる応援の書であり、方向性を指示してくれる人生の参考書でもあると思います。

私は、この本を読んで、これからの日本の未来を創る子どもたちを応援する方針を決め、今までに無い新しい教育のカタチを実行する勇気をもらうことができました。
だから1人でも多くの「日本を良くしたい人」に、この本を読んで欲しいとシンプルに思います。

しかしながらこの本は、重たくてぶ厚い。そして難解な言葉も多めです。さらに国とか政府とか社会とか、一般人には手が出せないように感じる大きな話題も盛りだくさんで、ある程度手に取る人が限られてしまうかもしれません。

そこで今回、自分が理解しづらかった部分は超ざっくりとまとめてスルーしてしまい、私が深く考えさせられ、より今、身近な多くの人と共有したい部分のみをピンポイントで取りあげて、なるべく中学生の自分の娘にも理解できるような簡単な言葉にして書き残したいと思いました。


そのため、表現が雑だったり、稚拙な部分は、どうぞ優しい目で見守って頂けたら嬉しいです。


そんな気がする1章&2章、昭和の教育を自己否定?な3章 

さてまず1章は、今「AI×データがマジすごいんだぜ!」って話。

たとえば、Youtubeを開くと今まで観た動画の内容に合わせて、自分では探せなかったようなオススメ動画を並べてくれますよね。アマゾンでの買い物なんかでも、自動でどんどん出てきます。そういうのって、もう人間だけではできない、AIのスゴイこと。そんなことが、もうどんどんやれる技術がすでにあるし、ドラえもんも夢では無いんだっていうこと。

「うんうん、そうかも。スマホもすげーし、ワクワクする!」

でも2章では、そんなスゴイ技術がある時代の中、「今のニホンはマジやばいぜ!海外に負けて、置いていかれてるぜ!」って話。
 
なんでもその「AI×データによるスゴイ技術」ってのを、日本はまだあまり活用できていないらしい。でもアメリカや中国なんかは、国としてもガンガン使っているから、ドラゴンボールの孫悟空風に言えば「日本、おめぇ、このままだとぶっとばされっぞ!」だと。実際に、Appleもアマゾンもグーグルも、全部が「AI×データ」を活用した海外企業。

「あー確かに今、それ関係の新しいモノは海外のものが多いかもー。なんとなく日本って負けてる、遅れてる感はあるね。」

そして3章は、「だから今、こんな人がニホンに必要だぜ!」って話が語られる。

うんうん、こうなってくると、今の小中高の子供らにも直接関係しそうだし、子育てや教育に興味のある親世代にもつながる話題ですね。

しかし、内容は、昭和の教育を受けてきた親世代には、ちょっと衝撃的かもしれません。

なぜなら、これからの日本には「創造」や「刷新」が必要で、そこでカギとなるのは「普通ではない人」、「異人」たちであると。つまり、これまで頑張って普通であろうとしてきた多くの大人たちにとっては、ある意味自己否定ともなりうることが書かれているからです。

異人が重要ということは、つまり、日本の親世代がずっと受けてきて、そして今でも良しとされている学校や受験での「平均的にテストで点を取り、総合点でみんなに負けない」という教育が、新しい価値や仕組みを生み出すような異人を生むには向いていないということ。

たしかに、世の中を変えてきた人というのは、ちょっと変わった人というか、とんがった才能を磨いた感じの人ばかりでした。たまに「こういう人が意外と世の中変えるかもねー」なんて、変わった人を冗談っぽく言ったりすることもありますよね。

ただそう簡単に「これからは異人が大事なんだね」と結論づけてしまうのはキケンです。なぜなら「変わった人」に対しての冗談や特別視は、それが笑えるレベルならまだしも、自分たちとは異なる人を責めて排除し、ひいてはいじめや差別につながるキケンな要素も併せ持っているからです。さらにこの「異質を排除する」という意識が、仲間を大切にする笑顔の下に無意識に生まれうることを注意すべきです。


こんな人が成功する異人らしいよ!

今の日本には普通ではない人が必要です。しかし、本の中では、ただ変わってるだけでは世の中を変える人にはならず、「運・根気・勘(カン)・チャーム(人としての魅力)」が必要であるとも語られています。特にチャーム(人としての魅力)は、教科書には載っていないものの、生きてゆくにも、仕事を成功させるのにも大いに参考になりそうなので、すべて書き出してみます。

・明るさ、前向きさ
・心の強さ
・信じられる人であること、人を傷つけたり騙したりしないこと
・包容力、愛の深さ、心の優しさ
・その人らしさ、真正さ、独自性
・エネルギー、生命力(運気の強さ)
・リスクをとって前に進める提案力、実行・推進力
・建設的な発言
・協力し合う、助け合う人柄、耳を傾ける力
・ユーモア、茶目っ気
・素敵な裏表のない笑顔

こうした人としての魅力を学校だけでなく、家、コミュニティでも、みんなが共通認識として認め、子どもたちにそれを身につけていってもらえれば、より多くの人を動かすことができるようになると本の中でも書かれています。そうなれば本当に素晴らしいと私も思います。そして、これは大きな国や政府の話では無く、もう今すぐにでも、私たちが意識して行動できることの1つだと思います。

「それはいい!でも、どうしたら、こんなチャーム(人としての魅力)をこれからの子どもたちに身につけてもらえるだろうか?」

この問いの答えは、もちろん教科書にも、今の学校にもありませんが、まず私たち大人がその価値を認め、まず自分たちが身につけようと試行錯誤してみることで、少しづつこの理想に近づいていくことは可能だと思います。

「異人」のような異質な存在を無意識に排除してしまう可能性があることに注意しつつ、自らもチャームを身につけるための試行錯誤をする。それが、今の親世代がこれからのニホンのためにできることのように思います。


出でよ「異人」!

異人、つまり「天才的な、異能な人」は、出てくる割合が少なかったりもするので、今の学校や親はこう言います。
「ウチの学校は、天才を育ててるわけでは無く、みんな普通の子です。」「ウチの子どもには、普通に幸せになってもらいたいだけなので。」

うーん、たしかにその気持ちはわかるのですが、そこには「どうせ天才や異人になんてならない」といった消極的意識と、他のみんなと違ってほしくないというムラ社会的意識という、日本の親ならではの傾向があるように思います。

そして私なりには、この親世代の意識が『シン・ニホン』で描かれている「異人」やその可能性のある「異人候補生」を教育の現場で生み出しづらくする原因の1つだと感じています。


3章で異人の重要性を含むこれからの必要な人材像を描いたあとの4章は、じゃあ「どうしたらそんな人を生み出せるか?」という教育の中身の話に移ります。

高校以上になると、もう親の手も離れてゆくし、その内容も難しくなるので、ここでは私も含めた親たちも関係してくる小中学校の初等教育に絞った感想とします。

本の中で「特に重要と考えられる6つの育成ポイント」として書かれているのは次の6つ。

①意思、自分らしさ、憧れ
②皮膚感を持って価値を生み出すことを理解する
③サイエンスの面白さと意味への理解を深める
④夢×技術×デザイン視点で未来を創る教育を刷新する
⑤道具としての世界語を身につける
⑥アントレプレナーシップの素養(事業を生み出すための基礎素養)


中でも、3章での「異人」への下地にもなると考えられる「①意思、自分らしさ、憧れ」について触れていきたいと思います。

現在の小中学校では、漢字書き取りや計算ドリルなど、今ではキカイがやってくれるこれらの技術や暗記を、いまだにメインの学習対象としています。これは、昔から変わりません。そして、それに合わせるように家庭でも、塾でも「子どもの勉強」と言えば、とにかく覚える、問題集をたくさんやるという、今やスマホでもやれてしまうようなことをやらせて「マシン(機械)のような人間」を育てています。

その結果、”これからの時代においてもっとも大切な「意思」「自分らしさ」「憧れ」のない子どもが普通になっており、高校・大学の大半はこれらもっとも重要な要素があるかの確認なしに入学できる”と本の中でも指摘しています。 

そして本の中では、そこから「その人なりの心のベクトル」を育てるために、「作業内容よりも、意味、目的を主として教える」や「ただ吸収することよりも、自分なりに感じる気持ちを育てる」、「偉業を成し遂げた人の話にリアリティも含めて触れ、自らも彼らに大きな違いはないことを理解させた上で、考えさせる」といった、昔から変わっていない学校教育への刷新、再構築のための提言が続きます。これらについては、親側として、せめて家庭の中で進めてゆくことや、それらの理解がある民間教育で補足することも可能かもしれません。

ただ次に続く「その人らしい知覚と深み」の育成を阻害する「制服、校則、不必要なルールを原則廃止する」というのは、もうその学校に入ってしまったら生徒側、保護者側として、廃止にもってゆくのは至難のワザかもしれません。これらの慣習は子どもたちからコツコツとジワリジワリと個性を失わせる性質が、地味だけど確実にあるように思えます。

しかし、本当に親は無力でしょうか。私立は生徒が減ってしまえば経営が成り立たないため親の言うことを無視するわけにはいきませんし、公立だって市役所なんかと同様に、たくさんの要望やクレームが保護者と生徒からあれば、変わる可能性は十分にあります。

まずは親である大人達、そして実際に学校へ通う子どもらが、今の日本の状況を知り、異人の必要性を知り、よりその人なりの個性を大切にするような学校教育を求めて、同じ学校の親同士の中だけでも共通認識を持ち、重なる波のように、大きなうねりをつくりまとまった人数で変化を求めることができれば、身近な小さな変化は少しづつ起こしていけるのではないでしょうか。

教育の構造的な仕組みの問題は、もしかしたら国や政府からのトップダウンでなんとか変えられるかもしれません。ただ、現場での実際の意識などは、合理的な仕組みや説得だけでは解決できない、根深い部分もあるでしょう。 

しかし、そんなとき、まずは直接の教育を受けている子どもたち自身とその親たちが、『シン・ニホン』に書かれているような世界と日本の現状について共通認識を持ち、具体的な変化の方向性を共有して要望し、直接学校に対してのアクションを少しづつでも起こしていければ、ボトムアップでの変化は生み出せると私は考えています。

だからまず、1人の親として、また地元で塾のような探究自立型の教室を運営している教育関係者の1人として、『シン・ニホン』を知り、そしてまそれを知らない親世代や小中学生にも、その内容をかみ砕いてでも伝えてゆき、「残すに値する未来」をつくるために動き出しています。

ちなみに、私が考えるニホンの小中学生の子どもたちの「意思」「自分らしさ」「憧れ」を育てるための方法は、日本が世界に誇る「マンガ・ゲーム・アニメ」などの子どもたちの好奇心を刺激するエンタメを活用することだと考えています。子どもたちの好奇心や「スキ・面白い」という彼らの行動の根本原理が、本当の主体性「意思」を生み、その子の根っこからの「自分らしさ」を気づかせてくれて、その先の「憧れ」をも与えてくれるはずです。そして同時に新しい『学習指導要領』に追加されている「思考力、判断力、表現力」を育てるのにも、「マンガ・ゲーム・アニメ」が最強の学びアイテムだと思っています。

今まで試されたことのないようなそんな実験的な考えも、実際に実行して続けていってみれば、また何かわかるかもしれません。その変化を楽しみにしつつ、自分だって「異人」かも!と信じ、『シン・ニホン』を片手に突き進んで行きたいと思います!!

あ、本当はこのあと、5章「教育とか未来を変えるには、ニホンの大人たちが未来に投資するようにならないとね!」と、6章「たとえば、こんな未来へのチャレンジはどうよ?」って話もあるのですが、今は割愛させて頂き、機会があればまた別で記したいと思います。

勇気と指針を与えてくれた『シン・二ホン』に心からの感謝を込めて。


あなたも『シン・ニホン』のアンバサダーを目指してみませんか?
また次回のアンバサダー養成講座の募集が行われる予定です。
興味のある方は良かったらこちらをチェックしてみてください。
https://shinnihon-ambassadors.studio.site/


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