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腸内細菌と健康 〜メカニズムの洞察#1〜

腸内微生物叢は現在、宿主の健康の調節に寄与する重要な要素の 1 つと考えられています。事実上、私たちの体のすべての部位に微生物が定着しており、さまざまなタイプの臓器とのクロストーク(おしゃべりの様な交換)をしています。

技術の開発により、宿主(私たちの体)とさまざまな微生物との間で発生する複雑な相互作用が次第にわかってきています。

腸内微生物叢は、
肥満、2型糖尿病、脂肪肝、腸疾患(IBD)、およびいくつかの種類の癌を含む多くの疾患と関連しており、免疫、エネルギー、脂質、およびグルコース代謝に関与するさまざまな経路が影響を受けることを示唆しています。

現在、腸内細菌がどのように健康や病気の発症と因果関係があるかを説明する多数の分子メカニズムが議論されています。

十分に確立された代謝産物 である、
短鎖脂肪酸、胆汁酸、トリメチルアミン N-オキシドを調べ、

これを最近同定された分子アクター(動作主体) すなわち、
・エンドカンナビノイド、
・生理活性脂質、
・フェノール由来化合物、
・高度な糖化最終産物およびエンテロシン、
・ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ (PPARα)
およびガンマ (PPARγ)、
・アリール炭化水素受容体 (AhR)、
・ G タンパク質共役受容体 (GPR41、GPR43、GPR119、武田 G タンパク質共役受容体)など。

全体として、腸内微生物を健康に結びつける複雑さと分子的側面を理解することは、すでに開発されている新しい治療法の基礎を築くのに役立つというものです。

…#2へ続く。


参考文献:de Vos WM, Tilg H, Van Hul M, Cani PD. Gut microbiome and health: mechanistic insights. Gut. 2022 May;71(5):1020-1032. doi: 10.1136/gutjnl-2021-326789. Epub 2022 Feb 1. PMID: 35105664; PMCID: PMC8995832.


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