他山の接客
昨年末、妻へのちょっとしたプレゼントにスェットパンツを買いました。
ところが、いざ履いてみると、「膝のステッチがかゆい」とのこと。
二本の縫い目が膝小僧の上下を挟むように平行に走っています。歩いてみると、この縫い目が膝に当たって、かゆくてしょうがないというのです。
翌日、買ったお店に返品に行きました。
しげしげと商品をチェックしながら、店員さんは役人のように一言。
「返品理由は?」
「歩くと、膝のところの縫い目があたってかゆいそうなんです」と私。
でも、店員さんが返品票の理由欄に記入したのは、
“体に合わない。”
「いやいや違うでしょ…」
という言葉を飲み込んで店を出ました。
クレームは、それが真実であろうと、疑わしくても、まずはありのままに受け止めるべきです。
お客様が言ったとおりに復唱し、記録すべきです。オウム返しくらいがちょうどいい。
クレーム客がモンスター化するのは、この初動を誤るからではないでしょうか?モンスターの気持ちがほんのちょっぴり理解できました。
そして、それよりも残念なことは、この顧客の声が誤った内容でバイヤーに伝わってしまうこと。
実は、私と妻は、こちらのチェーン店が季節ごとに折り込むチラシの大ファンなんです。
商品ごとに、どんなときに使うと、どんなメリットがあって便利なのかを
消費者目線で教えてくれるんですよ。見てるだけでとても楽しいんです。
恐らく、販売サイドからバイヤー側に、お客様が実際に商品を使った感想やクレームといった情報がタイムリーに流れているはず。
でも、私が体験したのは全く逆のことを示唆しています。
ここ北海道にも数年前から、飛ぶ鳥を落とす勢いの、今を時めく例の大手衣料品チェーンが多数出店しています。
件のチェーン店は、この大手チェーンとガチンコの競合関係にあります。
現場は疲れてるのかな?負けずに頑張ってほしいのですが…。
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