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『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』を読んで【読書感想文】

noteを始めて自分の文書を読んでくださる方がいることに喜びを感じる今日この頃です。
読んでくださる方、スキをくださる方、フォローしてくださる方、コメントを下さる方がいることは本当にありがたく思います。

一方で、自分の文章力の低さというか、ぎこちなさ、みたいなものを感じており、記事は書いたけど読み直して恥ずかしくなりお蔵入りとしているものも多くあります。
今公開している記事が恥ずかしくないかというと、そうではないのですが、公開している記事はその時の勢いで公開しているものが多く、
もう少し文章が上手になりたいと思っていました。

そこで、何かお手本になりそうなエッセイでも読もうかと思い、Amazonで探していたところ、阿佐ヶ谷姉妹のエッセイを見つけました。

阿佐ヶ谷姉妹のお二人は好きですし、面白いですし、何かシンパシー的なものを感じる部分があり、楽しみながら読めそうなので読んでみました。


阿佐ヶ谷という町の良さ

僕は東京に住み始めてから数回引っ越しをしていますが、全て中央線沿線の新宿より西側に住んでいて、阿佐ヶ谷の隣の駅にも住んでいたことがありました。

僕が以前、阿佐ヶ谷にもっていたイメージは「比較的落ち着いた雰囲気」「これと言って行く用事のない駅」といった感じで、隣町でありながらほとんど行ったことがありませんでした。

本を読んで、阿佐ヶ谷姉妹のお二人を通して見た阿佐ヶ谷は、人と人との繋がりがあり、人情のある町のように感じました。
近所の行きつけのお店や大家さんなどとの繋がりを感じる、ほっこりするエピソードが多くて「良い町だな」と思いました。

一方でゲイである自分にとって、「人情の町」は苦手なイメージがあります。理解が無い人が居たりすると、周囲の人との人付き合いが煩わしく感じてしまいそうに思います。
ゲイということは置いておいても、お店の人に顔を覚えられるのが苦手で、最近近所のコンビニのオーナーが元気にお勧めの商品を教えてくれたり、「こないだ買ってくれたスムージー、最近人気なんですよー」と声をかけてくれるのですら億劫に感じる性格なので、人情の町では生きていくのがつらそうだと感じてしまいます。

しかし、最近パートナーと色んな場所を散歩をするようになって阿佐ヶ谷にも何度か散歩に行ったのですが、
僕の目から見た最近の阿佐ヶ谷はお洒落でかつ落ち着いた雰囲気のある町、だと感じました。
お洒落なご飯屋さん、カフェやバーが多く、しかも、一人でもふらっと入れそうな気軽な雰囲気がある。比較的広く見える作りのお店が多くて、圧迫感が少ないのが良いなと思いました。
アーケードのついた商店街が長く続いていて、生活に必要なものは一通り何でも揃いそうです。
今住んでいる地域と変わりなく、東京の街の一つで無用な干渉などを受けるような雰囲気はありません。

本当に住みやすそうなので、今後引っ越しすることがあるなら阿佐ヶ谷は候補に挙がるな、と思いました。

阿佐ヶ谷姉妹のお二人の見る町と、僕の見る町のイメージが若干違うように感じたのは、やはりお二人の人柄で周囲の人とのコミュニケーションが多いからなのかな、と思いました。
町に合わせて人間関係が出来ていくというよりは、その人が持つ特性に合った人間関係が出来ていくのではないと感じました。

周囲の人とコミュニケーションをとって仲良くしながら暮らしていくことに憧れもありつつ、やはりちょっとハードルを感じてしまう僕としては、
人情味のある生き方も、ドライな生き方も、どちらも許容される町というのは魅力的に感じました。

阿佐ヶ谷姉妹的な生活

以前、初めて会ったゲイに、パートナーと同棲していることを伝えると、
「え、じゃあ『きのう何食べた」みたいな生活しているの?いいな~」と言われました。

確かにゲイカップルで同棲して暮らしているという意味では、漫画の『きのう何食べた』と同じシチュエーションではあるけれど、
外見的にも、生活の中身的にも大きなギャップがあるように感じて、
「う~ん、まぁ、そう…なのかな」と歯切れの悪い反応をしてしまったのですが、
この本を読んで確信しました。

僕らの暮らしは阿佐ヶ谷姉妹的な生活であると。

一定の距離感は保ちつつも、お互い協力して生活感強めな生活をしている感じが、似ているなと思いました。

なので今後、僕らの同棲生活を一言で表したい場面があった時には、
「阿佐ヶ谷姉妹みたいな感じです」と表現したいと思います。

ゲイにも阿佐ヶ谷姉妹が好きな人が多い印象がありますが、
見た目はオジサン、頭脳はオバサン、といったタイプの人が多いので、
シンパシーを感じるのかもしれませんね。


この本を読むことで文章の上達が出来たかというと疑問ですが、
のほほとした、日々の暮らしを上手に面白く書いているお手本として、
今後も参考にしていきたいと思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

#読書の秋2022

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