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なぜ?

コトが起こる。
相手にその理由を尋ねる時、『なぜ?』を使います
『どうして?』とも言いますよね。

ですが、この『なぜ』は、
前向きな思いで使う時と、責め心的に使う時とがあります。
言葉は言霊。
自分も相手も気持ちがいい。そして満たされる。
そんな言葉を使いたいものですね。

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松下幸之助さんの名言をシェア。

何事もゆきづまれば、
まず、自分のものの見方を変えることである。
案外、人は無意識の中にも一つの見方に執して、
他の見方のあることを忘れがちである。

松下幸之助

一つの考え方にとらわれない。
こだわらない。

方法は幾通りもあるし、
人の力を借りれば無限に広がる。

いつもと違う駅で降りる。
いつもと違う道を歩く。
いつもと違う人と話す。

新たな発想が生まれ、新たな結果を得ることができる。


トヨタ式『なぜ?』

トヨタ式『なぜ』って知っていますか?
トヨタ式『なぜ』とは、問題解決手法の一つであり、
『5つのなぜ』(5 Whys)のことを指します。

この手法はトヨタ自動車が品質管理と問題解決のプロセスとして確立しました。
ある問題が発生したとき、表面的な原因を特定するのではなく、
連続して「なぜ?」と問い続けることで
発生した問題の根本原因について深堀りする。
それを目的としています。

以下のステップで進めます。

  1. 問題を特定する。

  2. 問題が起こった理由(第一の「なぜ?」)を尋ねる。

  3. その答えに対してさらに「なぜ?」と問い、二次原因を探っていく。

  4. このプロセスを5回繰り返し、それぞれの答えに対して深掘りしていく。

  5. 最終的に、問題の根本原因を特定し、それに対する対策を検討する。

トヨタ式『5つのなぜ』は、チームや組織内の問題解決に使われています。

例えば・・・
組織内の問題やプロジェクトの遅延。
チーム全体に関わる問題解決として、メンバー全員で考えます。
「なぜ?」と問い続けることで、共通の理解と根本的な原因を特定していきます。
メンバー全員が一緒になって議論して、さまざまな視点から原因を探ります。

組織全体のシステムやプロセスに関する問題。
関連するスタッフや管理職が集まって、根本原因を探求します。
それに基づいた改善策を検討し実施します。

自分に対しての『なぜ?』

自分の行動を振り返ったり、個人的な問題を解決する方法として、
自分に対しての『なぜ?』があります。

過ぎ去ったことを反省するのではなくて、
原因を追求し、次回への課題・ステップアップするために使います。

自問自答の「なぜ?」
この問いを自分自身に繰り返して、根本原因を探る。
仕事での失敗。
個人的な目標達成に向け、障害を乗り越えるためにも使うことができます。

私は『反省』という言葉が、あまり好きではありません。
なんとなく、悪かった点を見つけ出して、
「あんなことをしなければよかった」的な後悔を感じさせることになる。
そんなイメージがります。

それよりも経験。
今回はこういった考えのもとで、このようにしたら、こうなった。
それは間違いではなく、こうしたら、さらにこうよくなるはず。

そうなんです。『よくなる方法』を探したい。
そう思うんです。だから、『反省』ではなくて『振り返り』がいい

人に対してのなぜ?

チーム内での「なぜ?」という問いかけは、課題や問題に対して非常に有効な手段だと思います。
ですが、人(個人)に対しての「なぜ?」は、注意が必要です。

個人に対して「なぜ?」を繰り返し問いかけると、
相手にとっては、自分が攻撃されているように感じるからです。

相手には相手のプライドがあり、価値観があり、言われたくないこともあります
『攻撃されている』と感じれば、誰もが防御したくなる。反論したくなる。

ですから、「なぜ?」を連発すると、相手は言い訳をしたくなります。

『言い訳は防御された嘘』
昔、そのように学んだことがありました。

もちろん相手は、嘘を言っているつもりはない。
その人の価値観の中で、事実(実際は主観が入っての理由[いいわけ])を言っているだけなんです。

こうなってしまうと、人間関係・コミュニケーションに障壁を生み出します。
問題解決よりも、感情的な反応を引き起こす場合が多々あります。
これ・・・ 最悪ですよね。

だから、人(個人)に対しての「なぜ?」は、なるべく避けた方がいい。
そう思います。

人に対して「なぜ?」と問いかける場合は、その問いかけが相手を尊重している。
そして、理解を深めるためのものであることを明確にする必要があります。
非難や批判ではなく、相手の視点や感情を理解しようとする姿勢。
それが、大切ですね。

ですから・・・
なぜ?」という質問よりも、「どう感じるか?」とか、
「どのようにしたらよいと思うか?」といった質問
のほうが効果的だと思います。

ありがとう。
ではまた。

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